和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

墓参り

明日はお彼岸・・
明日から三日間、仕事が入っているため、今日父の墓参りに行って来た。
残念ながらの寒い雨の一日。風もとても冷たい。

父は16年前亡くなった。

その時夫の両親も入院していた。それぞれ別の病院に。更に運悪く夫も入院していた。私は三人の病院回りをしていた時期である。家も古く壊れかけていた。水道管は劣化破裂し水道は止められ、電気は三か所漏電していて危ないので電気も止めてもらった。なにせ物凄く古い家で電気の線が壁の中を通っていたり、合わさった二つの柱の間とかに通せられていた、つぎはぎの電気工事がなされていたのだ。壁を壊し、柱を壊さないと漏電個所の修復は不可能と言われ電気も止めてもらった。屋根は雨もりし、天井に雨水がたまり、ついには天井が落ちてしまった。既に住むことが不可能な家となり私は一人アパートに移った。気持ちも相当落ち込んでいた時でもある。留守電に入っていた実家の母からの伝言を知り、更にどこまでも落ち込んだことを覚えている。


母は留守電に、静かに必死に冷静さを装った声で、父が救急車で入院したこと、先は楽観的でないこと、あなたの大変なことは重々理解してはいるが、時間のある時になるべく早く父に最後の別れを言った方が良いこと、病院に来るには車の運転に気をつけてくるように・・・という言葉が録音されていた。

次から次とこんなに一時に続くこともあるのだ。留守電を聞いてすぐに父の病院に駆け付けた。しかし既に亡くなっていた。
当時の動転した気持ちをふっと思い出しながら墓前に立っていた。
「堪忍や・・・とうちゃん」と。

余り自分の感情を示すタイプの父ではなかった。どちらかと言うととても静かで寡黙な人だった。言い出したら梃子でも動かぬ頑固な一面もあったが、総じて娘たちには大声で怒ったり、手を上げたりするタイプではなかった。実家の爺ちゃんが気に入らないとちゃぶ台を直ぐひっくり返すほどの人でとても怖い海の男だったが、父の大きな声を出すのを余り聞いた記憶がない。小さい一番下の私をとてもよく可愛がったと母に聞いたものだ。今の時代と違って昔はあからさまに人前で子供をかわいがったりする所を見せなかったとか。余りに私を可愛がるので誰ぞが父に聞いたとか・・・「一緒にいられる時間が一番少ないから・・」とホソッと答えたそうである。これも後に母から聞いたことだ。

亡くなってはや16年の歳月・・・
母には時には優しく穏やかに接せられなんでも話してきた私だが、なんとなく父には一つ線引きしていたような薄情な娘であった。
今日は墓前でそんないろんな親不幸をわびてきた。

今日の金沢すこぶる寒く感じられる。
雨もそぼ降る・・・

昨日までは春の予感を感じさせる天気だったのに。







そうそう・・・昨日までに撮った写真を少し載せる。

まずは綿頭巾をかぶったようなトンビ・・ちょっと時代劇に出てくる雰囲気。
「あなたはどこぞの山伏?」
レンズ越しに笑っちゃったよ。


そして今年初めて撮れた。メジロさん・・・


多分蜜をすうのに夢中・・・
こんなに背伸びして、背伸びして・・・。


最後にアクロバティックなメジロさん・・少しボケているが・・そこは年寄りの手慰み・・・愛嬌、愛嬌・・・



私も堪能させていただきましたよ、メジロさん・・・ありがと。


散歩の途中、犬も歩けば何とやら・・・
近所のおばあちゃんからいっぱーい蕗の薹をもらった。

天婦羅にするにはこうやって一枚一枚開いて衣をつけないと美しい天婦羅にはならないのよ・・・と実演指南をうける。


そして最後に我が家の春を告げる花・・・岩ヤツデ。

これが開かないとうちの梅は開花しない・・・〜・・

    もうすぐ春ですね・・〜・・
    恋をしてみませんか・・〜♪

いえいえ・・振付は無用。スカートひらひらは各自で〜。。(笑)

こちらはトンビの恋の季節



暑さ寒さも彼岸まで・・・
つがいが一杯できる春・・・・
この寒さが済むとすぐそこ〜・・・

今度はかわいい雛の写真を撮らせてくださりませ〜♪