生まれてきた子供にまず何を願うか?
健康? 立身出世? 地位? 名誉? 財力?
人生に、何を必要とし、何を不可欠とするか?
親や祖父母の願いをその祝着の模様に見る。
偶々和装組曲の教室で今年に入って祝着を何枚か見せていただく機会があったのでご紹介。
まず今日はこの着物・・わりと新しいもの。
お孫さんのために作られた衣装。
左右の袖には日月の軍配と打ち出の小槌。
軍配は以前触れたのでもう触れぬ。
背中には宝船・・
珊瑚、隠れ蓑、小槌、金のう、火炎宝珠、分銅、勾玉・・・宝尽くし。
裾の彩りもとても渋く抑えてある。
男の子らしい雄々しさを「斧」の模様に見る。
宝尽くしという一見、豪華で贅を尽くしているように見える文様でも何処までも渋く控えめな表現をしている。
所々に「七宝繋ぎ」「市松」「亀甲iに菊文」「笠松」「青海波」・・・など古典的な文様を配置。
選ぶ人の派手さを好まない品格かと・・・
一つ一つの柄に思いを込めて、願いを掛けて・・
親は、祖父母はその子の幸せと平安を祈る・・
案外と・・「何も考えんと適当に選んだ〜!!」という返事が返ってくるかも。(笑)