和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

薬玉(くすだま)

掛け声とともに二つに割って中から金銀の紙吹雪がふりかかる・・・
今では道路の開設や選挙運動の時にしか目にしない・・・かも。

薬玉を室内に賭けたのは平安時代
端午の節句に薬玉を室内に掛けて置くと長寿を得られるという中国の習慣から来たものらしく、日本では宮廷の不浄と邪気をはらうため、種々の香料を錦の袋に入れ造花で飾り(余談だが・・平安の御代にも造花はあったらしい。造花を頭に飾る習慣もあったとか)、毬の形にしたものに蓬や菖蒲の葉を添え、五色(魔よけの色として青・黄・赤・白・黒)の紐で柱や塗り台に掛けられたとか。これは江戸時代まで続きそれ以降は庶民の間で女児の遊具として流行したとものの本には記されている。

この薬玉に関しては端午の節句の菖蒲の話か何かの時にちらりと触れたような記憶がある。ダブっていたら御免なされ〜♪



私の子供のころ、70センチ位の高さの塗りの台に掛けられた薬玉があった。
本来は重陽節句にグミを入れた茱萸袋(ぐみぶくろ)と掛け替えるのが本式らしいが、一年中床の間に置かれていたのを覚えている。段々埃をかむりながらも決して遊び道具として触ることも許してもらえなかった記憶がある。

着物柄としては七五三の衣装に用いられる。
紫の紗綾形の綸子地に薬玉が所狭しと書かれている着物を着せられ藁で小さく編んだ俵のふたみたいなものに人の形をした人形を乗せ母と一緒に川に流しに行った記憶がある。流し雛・・・魔よけの行事だったに違いない。

ところで昨日気分転換に神社に出かけた。
天気が良くドライブ日和・・・気分をさっぱり・すっきり・・させたくて。


疲れるほど歩きまわった。
体の中のマイナスエネルギー・・・何処かに行ってしまった。
この木達が皆吸い取ってくれたに違いない。

う・・〜・・ん・・・♪♪
ありがと。
お祓いされた体、浄化された血液、爽やかな気分で足取りも軽い。


神紋があった。


でも見たことがなく撫子かなあ・・と。
神社の人に聞くに限る。
「三つ持ち亀甲瓜の花」とのこと。
「瓜の花??」
私の中での瓜の花はちょっと違うイメージだが。
中々余所で見る事のない紋だった。神社の人が言うなら間違いないのだろう。



帰りの出口で最後に笑っちゃった。
まるで私の先日の怒りはこの「碇」のようにお祓いされたよう・・・・


それともう一つよいこと・・・

以前から近くのおうちの大きな樹にどうも尾長の巣があった。
おうちを写真に入れないように撮ると木の大きさがわからぬ。
仕方がない。

で・・・巣の部分だけアップすると・・・

この巣は木の幹が変形しているので巣として利用されたのかと。
もっこくかとべらあたりの類いの木かと思うのだが、どちらも五十年百年でもこれくらいの大きさには成らぬ。物凄い年数がたっているはず。

で・・・鳥は?
そう・・その鳥、何回も撮ることに挑戦したのだが尻尾だけ・・・とか、木だけとか・・青空だけとか・・・中々撮れぬ。
どうかすると全く違う鳥だったり・・・と。ピントを合わせているときに違う鳥になっていたり・・と。
鳥は動くし早いし警戒感強いので難しい・・ただ啼き声が日に日にしっかりしてくるので聞いていても嬉しい。

朝飛ぶ練習をしていた毎日だが最近はとても上手にしかも早く長く飛ぶ。
すぐそばの電線に止まっていたのをやっと・・キャッチ。
雀、燕、カラス以外にこの電線に止まっているのはあまり見かけない。
長い尾を動かしながら上手くバランスをとっているようだ。
勝手に雛だと思っている。

親鳥とは違い尾もまだスックと伸びきっていないし、体の色もまだ鮮やかな青になっていないような気もする。
一人前の感想を書いているが全くド・素人。(笑)
あっていようが違っていようが私にとって大した問題でもない。すんません。
違っていたらTpongさんが「めっちゃ、ちゃうでぇ、お婆!!」・・・そんな下品ではない・・「それは違いますよ、umryuyanagi104さん!!」と直してくださるだろう。

毎日散歩しながら楽しみに見ている。巣立ちも近いかも。


ちなみに尾長の着物の文様はある。
本来の尾長鳥はキジ科とか。着物の文様の場合はちょっと違うらしい。
キジ、山鳥セキレイなど尾の長いものを抽象化して表現される場合が多いとか。
正倉院の宝物にもみられ、有職文様の丸文や能装束にも使用される。
カラフルに描かれるとちょっと鳳凰と見分けがつかない場合もある。

今年、ある呉服屋さんでまさしくこの正真正銘、尾長鳥を振袖に友禅で写実的に書かれたものを見た。
かなり衝撃を受けた。
黒と青の色が美しく、こういう鳥を振袖にしっかりと書き、しかも買い手に媚びない作家さんもいるのだとちょっと嬉しかった。
美しい花々に囲まれた尾長だった。
今あの振袖は何処に・・誰の手元にあるのだろう・・・
きっと趣味の良い方に買われたに違いない。。。。



職場の洗面所・・・
ちょっと珍しいでしょ?
五穀のうちの一つ「粟」の花・・とカーネーション
小さい時はこの実をお餅に入れたりして食べた記憶がある・・・
今ではめったに見ないのだけれど。
多分粟の花を見たことのある人も少ないかも…