今週の職場の玄関・・・
何だか毎日余りにも寒いのでちょっと温かみのあるものが欲しかったので、タンポポのタペストリー。
蒲公英・・と書いて「たんぽぽ」と読む。
生薬の「蒲公英」(ホコウエイ)はタンポポの根。
「黄」色は人を元気にしてくれる色とかで、病院にお見舞いに行く時は「黄色」の花が良いといわれる。黄色い花といえば・・・蒲公英以外に、
菜の花、山吹、ひまわり、黄水仙、・・
中でも菜の花と蒲公英の色は似ている。
菜の花色を濃くした色がいわゆる蒲公英色。
着物の柄としては春。
福寿草、早蕨、土筆、サクラソウ、菫、れんげ、などとともに春の文様。
タンポポの根は牛蒡(ごぼう)のように下に長く伸びる。根もはる。
で・・・・
根がはる → 音がはる → 音がよくなる
といわれ、太鼓の胴に蒔絵や象嵌で書かれたようだ。
笛や三味線、勿論琵琶など楽器の習いごとなどの上達をいのり着物に蒲公英が好まれたようである。
廃れたる園に踏み入りたんぽぽの白きを踏めば春たけにける (北原白秋)
ところで・・・
昨日、結納のお嬢さんの着せつけをさせてもらった。
以前うちの生徒さん。勿論自分で着物を綺麗に着れるようになった方。
昨日は結納と言うこともあり、また、振袖で変わり結びということもあり、チーム・HASEGAWAのメンバーが着せつけた。
お嬢さん・・・
おうちでの結納・・と言うことなので着物の丈を1センチ、短く着せつけました。
裾を踏まないように。
又、結納と言う点から、形や仰々しさを抑えてあくまでも格調高い結びをと。
真っ直ぐに前を見て、背骨の一直な様子を見るにつけ、この方の直(す)ぐなる性格まで伝わってくるような立ち姿でした。
そして・・お母様・・
まるで御姉妹のような若々しいお母様でした。
帯は相良縫いの袋帯。亡くなられたおばあちゃまが選ばれ買ってくださったものだとか・・・年数も経っていたがそれはそれで重厚な雰囲気を醸し出して素晴らしかった。
おばあちゃまは帯締めも好きで、お母様の分だけでなくこの日使用したお嬢様の帯締め2本も皆その方が組まれたもの。。
そのおばあちゃまも今はなくなられたので、今日は孫娘の晴れ姿を見せてあげられない分、おばあちゃまの思いの品物を身に纏うことで思いを共有したいとチョイスされた。
古いものは古い分、思い出が凝縮している。
そしてそれを身に纏う時、過去の思い出がよみがえり何とも懐かしく暖かな気持ちになるのではないか・・
お母様の笑顔はひまわりのよう・・・
お嬢さんの笑顔はまるで「蒲公英」(たんぽぽ)のよう・・・
外は冷たい風であったが、お二人のやわらかでこぼれるような笑顔に「ほっ」と安らぐ私。
これからの人生どうか、幸多かれ・・と知らず知らずに祈っていましたよ〜♪
たんぽぽのように大地にしっかり根をはってね。
幸せになってね。