昨日の教室・・・・・
利休草と鉄線。
さて・・さて・・・
昨日は十二単の講習会第二回目。
一回目では装束の扱い方や心構えを中心にしたが、今回は長袴の着せつけやしまい方を中心に丁寧にご教授いただいた。
緊張の面持ちで・・・まずは開始。
昨日の装束はこれ・・・
まずは着せつけさせていただくためのご挨拶
ここで中日新聞の取材が入る。
狭い教室なのでカメラに収めるために壁にへばりついて動いてくださり申し訳ない。
小袖を着て、細帯を御所結びにし、袴を付け、皺など綺麗に整える一連の作業・・・
前からの袴姿はよく見られる機会もあると思う。
今回は後ろ姿もご披露。
後ろもこんなに美しい。
使った後のかた付け方・・畳み方・・・折り方・・・
一度や二度では中々覚えられそうもない。
この日は御所結び、衣紋結びをマスターすべくトルソーに着せつけ練習する。
この日の履歴は今HPにアップできるように準備している。
もう少しお待ちを・・・
新聞社の取材の件、今朝の新聞にこのような記事となって掲載されていた。
なお次回は7月。
次回は五衣・・皆さん一番華やかな印象をもたれるのではないか、いわゆる重ねの色目にもかかわってくる美しいグラデーションの衣装の登場。
長時間の立ち姿で参加し務めていただいた「お方さま」役の方、ありがとうございました。美しい着姿でスックト立つキリリとした姿、本当に皆で感動いたしました。お疲れ様でした。
【御礼】
最後になりましたが、お忙しい時期に京都から直々来ていただきました熊谷宝子さま 松山まり子さま、ありがとうございました。
両先生には次回もご足労おかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
・・・・・・・・・・・最後に・・・・・・・・♪・♪・・・・・・
と、今日はこれでブログは終わりにするはずだった。
でもやはり少しだけ、触れておきたいことがある。
それだけは少し書かせてもらおう。
実はこの講義の前に控室で熊谷先生と話していたことである。
先生は私に何故、十二単を皆に勉強してもらおうと思ったかを私に聞かれた。
で、その時に話したことを皆さんにも知ってもらいたいために書くしかない。
十二単というと誰もが華やかで美しい平安絵巻を思い浮かべるのではないだろうか。
だからいつだって着物のショーなどでことさら優雅で雅なものとして十二単の着せつけが披露されている。
それはそれでよい。私は今年の和装組曲のacademyの一環として持ってきたのはそういう表の華やかさではない。
現在の着物の原点になった衣装と言うこともあるが、もうひとつ、その底辺に流れるものを大切に学んでほしかったのである。
十二単はやんごとなき人への着せつけなので着せつける方は物凄く注意を要する。相手を大切に臨まないといけないし、当然相手の衣装にも最大限の注意をもって当たらねばならない。それはとりもなおさず現代でもとても大切なことではないだろうか。
たとえば
着せつける相手を大切にする・・・ということは
自分の手足を清潔にして臨む
相手の体を触るのは最小限にする
相手に負担を掛けない
相手に不快な思いをさせない
出来るだけ最短の時間で着せつける
と、正に私たちが何時も取り組んでいることと同じではないか。
相手の衣装も大切に丁寧に扱う・・というのは
準備段階から衣装の不備を点検する
着せやすい状態に整理して準備する
自分が衣装を触るのを最小限にする
衣装を踏んだり引っかけたりしない
すべて現在私たちが気を付けて着せつけしないといけないことと通じるのではないかと。
たとえば古いほつれかかった衣装でもそこにその家族の方の強い思い入れや熱い思い入れが入っている着物やもしれぬ。たとえ化繊のレンタルの貸衣装でも親が精一杯の事をして娘の為に借りてくれたのかもしれぬ。その方に似合わない色や柄であってもお婆ちゃん、お母さん、お姉さんのかもしれぬ。それを少しでもその方を生かせるようにその方に着せつけれるようにしなければならない。それがまた私たちの仕事でもありやりがいなのではなかろうか・・・と。
だから十二単は決してきらびやかさだけを重視したりその雅さだけを誇張したりらするのではなく、その底辺に流れる日本人の相手を敬う・・相手を大切にする・・と言うことを感じながら勉強しないといけないのではないか・・・と。
講義が始まる前に熊谷先生とそんな話をしたのだ。
先生も全くその通りだと賛成してくださり、自分も皆さんが常にそういう気持ちで望まれることを希望するとおっしゃっていらした。
十二単・・・この機会に皆さんも自分の中で着せつけするときに一番大切なことは何かを考えていただきたいなあ…と思う次第。
とっても長くなった。ごめん。おしまいにする。