和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

鴛鴦(おしどり)文様

        「 鴛鴦 (おしどり) 」文様 

鴛鴦は仲睦まじいことから中国では夫婦の変わらぬ愛を象徴する鳥とされているそうな・・・。日本でも仲の良い夫婦のことを「おしどり夫婦」という。吉祥文様として使われ留袖、訪問着、袋帯などに特に好まれて使われる。
桃山、江戸時代には小袖や能装束に使われたとか。

これは教室にかかっているのれんの鴛鴦。


かつてはオスが口を開け、メスが口を閉じ「阿吽(あうん)」の夫婦和合の姿と言われた。
水辺の風景とともに鴛鴦が描かれているのは「鴛鴦文」、
桜とともに鴛鴦が描かれているものは「桜に鴛鴦」という。

おめでたい着物や帯に鴛鴦は番(つがい)で描かれるが、オス一匹書かれているのもある。色鮮やかなオスを一羽・・・メスをあえて描かなくても何処か周りにいる事を暗示するからと一羽しか描かなかった作家さんもいた。まさにイマジネーションの世界。

鴛鴦(おしどり)は、鴛はオス、鴦はメス。
麒麟(きりん)も、麒はオス、麟はメス。
鳳凰(ほうおう)も鳳はオス、凰はメス。

鴛鴦は大和言葉で「愛(お)し」と「鳥」がくっついて「おしどり」となったとか。
鶴の番も鴛鴦の番も一羽の相手と生涯を共にするという・・・
どうしてわかるんだろうか?
私たちから見れば鴛鴦も、鶴も途中で相手が変わっても全く見分けがつかない・・・