和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

琵琶曲・河中島

十一月は霜月・・
私的には「士月」(もののふつき)
      ↑
      こんな言葉があるんだかどうだか関知しませんが。
      十二月は白銀月
       一月は黄金月  というそうな。
   

雄々しくキリリとした琵琶曲に挑戦したいと思っていたら・・・
嬉しくも今月から「河中島」となる。


川中島、河中島・・・二通りある。
今回は永田錦心作の「河中島」

甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信の合戦物。
二人の十数回の戦いの中でも最も壮絶な局面を謡った男琵琶。

  
   彼に孫呉の術あれば 我に龍虎の勇ありて 打ちつ打たれつ十余年・・

と続く。

最後は有名な

   鞭声粛々夜渡河 暁見千兵擁大牙 
   遺恨十年磨一剣 流声光底逸長蛇


・・で終わる。
琵琶を習い始めたころはとにかく早く謡いたい曲があった。
「本能寺」「敦盛」「茨木」「羅生門」この四曲。

「本能寺」「敦盛」は音楽堂の舞台ですでに弾き語りさせてもらった。
「茨木」はあと十年かかると。
羅生門」は先生曰く「はやくてあと二十年」

「はぁ〜・・・死んでますがな、私は。」
墓の下で謡わんといかんがな。

十年後、二十年後、はたまた三十年後・・・
墓の下から「ベベンベンベン・・♪」

  
    花見車の出衣 霞も匂う紫や 薄紅の花曇り・・・



どこかまだ下手くそで怪しげな琵琶が聞こえたら・・それはきっと私さぁ〜



【p.s.】
 まだまだ「羽衣」を謡い続けないといけないと、覚悟を決めていた私に
 「こんだけ女琵琶似合わない人も珍しい。男琵琶にしょう、今日から」
 と言ってくださり、ラッキー。
 色香漂う歌は私には、無理・・・無理・・・
 耐えに耐えてくださった先生・・ありがと〜☆