和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

秋の日・・・つれづれ〜♪

朝晩の散歩で必ずと言っていいほど通る場所・・・


「綺麗なお姐さん〜こんにちわ♪」
と声をかけると、何のためらいもなく、
「は〜い!!!」
といつも爽やかな声で手を振ってくださる。


このお姐さん、いいというのに色々くださる。
この日も「青じその葉」「金時草」「オクラ」「トマト」「胡瓜」・・・
「もういいよ・・・」
といっても
「無理やりやる、私」と。(笑)

「今何植えているの?」
と聞くと一畝は白菜、一畝は大根とのこと。
あちらの方にもまだまだ色々・・・・と。
芽が出るのが楽しみ〜♪
実に仕事が美しい。


いでたちやその仕事ぶりの綺麗さを見ると農家の人みたいでしょ?
いえいえ、あくまでおうちの横で家庭菜園。
冬にはビニール温室までご夫婦で作られる。
しかもこの姐さんもご主人も現役時代には全く畑違いの仕事。
更にこのお姐さん、とてもとても美しい方。
今でも時々舞台に立たれている。
背筋がピンと美しい。
昔・美女の一団を率いていなさる代表者。
夕方には艶やかに着替えてお出かけ。
私はもう夕方や雨の日は車に乗りたくないのに実に溌剌とお若い。
この畑に時々やってくる鳥さんたちの種類や好物、習性を知るために
鳥の専門雑誌などを定期購読されていたようで実に詳しい。
ちらりと見ただけで
「あっ、あれ?あれはカワラヒワ〜」と。
道との間にあの子たちの好きなマメ科の草花を植えたのよ・・とも。

又草をむしりながら
「ああ・・あの声はシジュウカラね」と。
最近近くに巣を作ったみたいだわ・・と。
鳥さんたちのために色々な果物も植えていなさる。
「だって、鳥の声を聞きながら仕事できるって素敵じゃない?」と。
実にご夫婦で仲睦まじいし、人生を楽しんでいらっしゃる。




私が体調崩して二週間ほど散歩に出られなかった時に
「父ちゃんがね、絶対何かあったんやろう。
倒れているやもしれんので一寸お前見て来いと言うから来たよ」
と我が家の玄関に野菜をいっぱい持って立っていらした時はびっくり。

私より年上のはずなのに私の方が見るからにお婆。

「もう、治ったの?」
「うん、もうすっかり!」
というとニヤリとして・・・
「もうね・・・・・うふっ〜・・若くはないの〜♪」と。
いつも言われているので一度は言ってみたかった・・と笑う。


ほとんど夏は寝たきり状態で家からは出られなかった。
気が付けば季節は秋に移ろっている。




今年の夏はあんまり仕事しなかったなあ・・私。
ほとんど横になって過ごしていたから…


まあ、元気になったので良しとしよう。(笑)





最後に・・・
しばらく休んでいたので能面づくりが滞ってしまっていた。



前回は口がまだ分厚かったのだがのこぎりを入れ更にノミで削る。




歯も唇の形も何とはなしにできてきたような…
まだまだ削らないと・・鼻の孔ももうチョイと彫る。
流石に久しぶりに根を詰めた三時間…脂汗がでる・・・
でも少しお面の形になってきた。
鼻の孔と口にしばらくかかりそう。
慌てる理由は何もない。
楽しんでやろう。