和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

盛夏の着物

外は毎日30度を超す。最近では毎日なのでグダグダ言わない。
腹をくくってエアコンなしの部屋で着物を着た。
時間かかるから汗が出るのだ。
パパッと暑さを感じる前に仕上げよう…と思っていたのだが、
私の顔はこんな感じ。(笑)
心頭滅却してもちょっと暑い。




教室の玄関に並べられた草履も夏仕様。



この日の室内はエアコン設定温度は26度。
「暑いんですけど・・」
という声に大サービス。
少し扇風機を回してみた。(笑)







どの方も実に美しい。さらりといい顔をなさっている。
着物も帯も上手に選ばれているのが伝わってくる。
浴衣を工夫して着られていたり、おばあちゃんの帯を合わせられたり、半幅を上手く使われたり…と。
何より皆さんいい笑顔。






膝の上に置かれた手ぬぐいやハンカチに色や絵柄や素材の工夫の跡が見られてとっても感動。
皆さんの襟もとにはかすかに懐紙も見え隠れする。やるなあ〜♪。

盛夏の着物をその素材などを織り交ぜながら、なぜその着物を選んだのかなどを交えながら自分の着物や帯の説明をしてもらった。
「綿絽」とか、「竪絽」とか、「綿縮」とか、「麻縮」とかなどの言葉もすんなり違和感なく使われている。
本当に海綿が水を吸うように知識を吸収されている姿は見ていて気持ちが良い。



この日は惜しみない称賛の言葉を怒涛の如く山ほどかける私。
そして皆さんも私の褒め言葉を素直に、しかも何度もある事ではないので、どん欲に心に刻まれたに違いない。



今回私のチョイスした着物は



白い上布。上布というのは上等の麻布という意味。この日は細い麻の繊維で織られた蚊絣の着物。
座っているだけでしわになる。そしてそのしわが麻であることを示してくれるので着る人だけでなく、見る人の涼感をも誘う。麻のジャケットと一緒の効果をもたらす。
帯は「科布」(しなふ)。科の木の樹皮から作られた天然素材。今ではめっきり少なくなったのだが、ざっくりと織ってあるのですこぶる涼しい。
ただちょっと固くて慣れるまで帯結びは少しかかるかも。自分の思うように形がピシッと決まらないのだが、それは素材の特徴でもあり、そのピシっとならない所がこの帯の風を通す涼しさの魅力でもある。帯枕はスポンジは暑くてせっかくの着物や帯の良さを殺すのでこの日使った帯枕の台はヘチマ。お太鼓の山がどことはなしにヘチマの形を見せている?背中が実に涼しいのだ。
私は白い着物でも、黒い着物でも、麻の着物にざっくりとしたこの帯を合わせるのが案外心地よくて好き。


さて、もう夏の着物の着方はご自分でできると思うので次回いろは会は「銀座角出し太鼓」に挑戦してみよう。
いわゆる「銀座結び」というやつ。
この結びは帯枕を使わないので背中がかなり涼しい。
というわけで、次回八月六日の「いろは会」に参加したい方は腰ひも二本ご持参くだされ。
袋帯でも名古屋帯でもどちらでも結ぶのは可能。ただし、お太鼓のワンポイント柄は上手になってからの方がやりやすいので全通、六通、無地などを選ばれた方が習得しやすいかと。
「そんなのない」という方は何でもよし。工夫して気合いでやってみよう。そんな方にはとっておきの裏技を伝授しよう。
そうそう・・・体にボリュームのある方は帯と同色の輪ゴムを一つご持参いただけると嬉しい。

ではでは・・・次回まで各自できるだけ着物姿を楽しんでください。
新しい結びを一つ覚えると案外前の結びを忘れやすいので。



ちょっと珍しい鳥を発見。

これは皆さんよく見かけるはず。ムクドリ・・・である。



実は珍しいと思ったのはこの鳥・・・・さ。



ムクドリの若鳥・・・

今年初めて写真に収められた。ちょっと「う・ふ・ふ・♪」
お婆のうふふは気持ち悪いだろうから最後はこの写真で爽やかに締めくくろう。


ではでは・・・皆さん、暑さを涼しく乗り切ってくだされ〜