和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

気分転換〜♪♪〜♪

実はこの靴、三週間ほど前に買ったもの。
ベージュと少しトルコブルーの入ったワンピースと一緒に。
買ったはいいがなんとなく疼く膝が心配で履けなかった。
でも欲しかった。この靴を履こう・・というのも一つの希望でもあった。
挙句のこの顛末・・・もう履くことはないだろう。
ヒールは生涯無理だろう。
でも、ちょっと日の目を見せてあげようと。。。

実は昨日、物凄く不快なことがあった。

私は怪我や病気などに関しては物凄く強い、と思っている。
又、悪意のある人間関係も案外強い、と思っている。
基本、やられたら倍にして返す勢いで取り組める。
もしくは完全に無視することも意外と出来る。
学生の時の住み込み旅館の仲居仲間の中で女だけの壮絶で熾烈な嫌がらせを受けた日常を送ってきたのだ。
仕事に就いてからは男の中で女一人・・という職場にもいた。
悪意の見える嫌がらせは案外頑張れるのだ。

一番弱いのが悪意の全くない行為の中にその方のもしくはその方々の本心を見た時、
もしくは覗いた時・・・本当はどうであれ自分がそうに違いない・・・と確信を思った時である。

物凄く弱い。
相手は全く無意識にすること、言うことなので対処の方法がないのだ。
昨日はまさにそんな日だった。
勿論誰が悪いわけではない。
悪い人がいるとすれば自分自身なのだ。
夜気心の知れた友達に電話する。
取りとめない話をしながら気分を変えようとしたのだが上手くいかなかった。
一晩眠れなかった。
これまでの事を思うと悔し涙まで出てくるのだ。
ちょっと心が弱くなっているようだ。



で・・・・・・・・・朝、思った。

気分転換をしよう〜。
きっと松葉杖生活で気持ちもめげているからだろうと。
頑張ろうとする気負いで神経が敏感になり過ぎているのだろうと。
今日は少し人の間に入り、リフレッシュを兼ねてたまっている用事をいくらかでも終わらせようと。



で、今日はその話。
全く着物とは関係ないが許されたし。

まず・・・・美容室に行った。

髪を切り、ヘアマニュキュアをしてもらう。
「どんなふうにする??」と聞かれ
鉄腕アトムみたいにして!!」と。
ちょっとでも元気になりたかった。
膝がこうなってからは怖くて中々ストア以外、外に行けなかったので久しぶりの生徒さん以外の人との会話。膝の半月板の話になり「私のお母さんも半月板の手術したけど何年もたったけど治らんの。」そう・・・なんて、しばしその時の話を聞く。
写真の白いブラウスの美容師さんは足の指が骨折している。
それをテーピングしながら頑張っている。
そう・・・テーピングと湿布以外治療は無いのだ。
何回か足や手の指の骨折をすると段々慣れてくるのだ。
二人顔を見合わせて・・二人だけに分かる笑い。
「医者へ行っている時間が惜しい」と。
鉄腕アトムというより妹のウランちゃん・・って感じかなあ」と言われたが
微妙。お見せできるほどではない。
いいのだ・・・ちょっとでも気分を変えたいだけなのだ。

帰り靴を買うことにした。
デパートの一階靴売り場。

これが婆姫さまの靴。
履き心地はとってもいい感じである。
素材は皮。ついている花はスパンコール。
花は見ようによっては仏壇の金の飾りみたいだわ〜。
一番安全なお守りかも・・・今の私にはこれ以上の靴は無い。
最近の雨で何時も履いている靴はすっかり裏のゴムなどがはがれ不安な状態だったので。
タクシーで帰ろうか、とも思ったがバス停で丁度フラットバスが来た。
バスにも乗った。ちょっとおたおたしたがなんとかできた。
バスの運転手さんはとても優しかった。
座席にしっかり座るまでバスは動きださなかった。
私の様子を見ている運転手さんとバックミラーで目が合う。
ちょっとうなずく。
「みなさん、待ってくださりありがとう。」
バスの中の方々に大きな声でお礼を言う私。
込み合っている時間帯は避けねば。

そして銀行。店員の方が若いのに自分も手術したときの話をしてくださる。
この方はすっかり治り普通の生活をなさっているようだ。

今の私は松葉杖一本となっている。
しかも家の中、教室内では、そろり・・・そろり・・・と杖なしで壁や手すりを支えに歩いている。たとえ転んでも畳の上。高が知れている。しかし外はまだかなり不安で常時持ち歩く。二本に比べ一本はやはり楽である。片手が動かせるので。

今はお風呂の中で膝を曲げるリハビリをしている。
体重をかけないでするので恐ろしさは半減である。

明日からは病院でストレッチも指導してもらうつもり。

久しぶりの半日の外出だけど少し気分転換。
というよりも ちと疲れた。

この狸・・・脳外科病棟にいた時の介護仲間がこの仕事をする時に下さったもの。
いつもながら帰って来た私を笑って迎えてくれた。
この仕事・・・しなかった方が良かったかもしれぬ…・・・
ちょっと弱気になる。
只一人残っている介護仲間の顔が浮かぶ。
今はその方もベットから動けぬ身。
何だか涙があふれた。



        【お礼とお詫び】




ブログで私の怪我を知った方々がお花や食べ物、各種サプリメント送ってきてくださいました。ありがとうございます。メールや電話などで応援メッセージ&アドバイス頂き本当にありがたく感謝しております。

本当に御心配をかけました。
でも私はすこぶる順調に快方に向かっています。
恐ろしいくらいに超特急の早さ。
でもある程度からは決して楽観できぬことも分かっています。
こういうことで何時までもブログに載せるのも気も引けます。

今後、最後の難関、膝を曲げれるようになるまでは多分年単位必要と思われます。
真に僭越ながら、心配していただくのは今日限りとしたいと思います。
ブログでの膝の話も今回でおしまいにしたいと考えています。

地道にコツコツと曲げられるように、そして何時の日か琵琶の演奏会で座って演奏できるように頑張ります。
めげているように感じられたら私の本意ではありません。
むしろ膝が曲がらない時は琵琶の演奏会では袴をはいて演奏しようかな、とさえ考えています。目の見えないお坊さんが琵琶をつまびきながら語ったことを思うと、体にどこかさわりがあったらあったなりで、それを受け入れながらポロンポロンと弾くのも又良かろう・・・と。


何年も前にコースを終えられた方々が、ブログを見られてのお見舞い続きを避けることもありますし、私自身何時までも女々しく怪我に関わっているのも本意ではないので、今日を限りに膝の話はおしまい・・・としましょう。
折角お見舞いを持ってきていただいて受け取り拒否するのも持って帰ってもらうのも何だか大人げない気がしますのでここで宣言したいと思います。もうお見舞いは不要ですので決してなさらないでくださいね。只今以降のお見舞い品は一切受け取らぬ所存。これ以降はお気持ちだけで十分です。「一概」な女なのです。そして「一概」は「気違い」と一字違いなのです。(笑)







次回からは着物道に邁進〜・・・さ。
又お付き合いくださりませ。