和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

美しく見える下半身〜その2〜♪♪

前々回美しく見える下半身・・・書いたのだが、その続きを書こうとしたらの膝のアクシデント。
で、それを間に入れてしまったのだがその続き〜。
下半身の柄について。

不思議だ〜。怪我をして具合の悪いのが膝なのに絵を描こうとすると手が震える。
とっても恥ずかしいのだが絵でも足の足袋の書き方が何度やっても手が震える。直線が傾がっていく。
何度かやり直しているうちに腹も立ってくる。
で、諦めた。この絵で堪忍してもらおう。
これが今の私の力。多分下半身に力が入らないので腕が安定しないのだろう。
体自体も少し傾斜しているのやもしれぬ。
人の体はどこがどうでも多少色々なところに、一見関係ないようなところにも影響を与えると言うことなのだろう。

物凄く極端に書いた。というより極端にしか書けない。微妙な違いは今は無理。(笑)
自分の下手さ加減さえも怪我のせいにしてしまう・・・私は転んでもただでは起きぬお婆さ。

向って左。とっても細い方・・・
少しふっくらと優しい雰囲気に持ってきたい時は柄は大きい方がよい。
逆に太っている方は柄は小さめの方が良い。

でもどんな時も大切なこと・・・それは膝のあたりに柄があることである。
歩くと膝のあたりが動く。その時そのあたりに柄があると言うのはとっても大切。
膝のあたりに動きがあって見ていて動的な雰囲気を与える。
どうかするとその辺に「スポッ」と柄が抜けていることがある。
間の抜けた感じをあたえる。

特に最近は経験のある和裁士さんが縫うとは限らぬのだ。
反物から着物を縫うとも限らぬのだ。
洋服生地で作ったりしていると往々にしてこんなことがある。

   ☆ちょっと余談☆

       最近安い着物を買った・・と持ってこられた方がいた。
       台湾製とかベトナム製とかタイ製もあれば中国製もある。
       勿論日本製もある。
       顔のそばにも柄がない。膝あたりにも柄がない。
       柄だけではない。見ていて違和感。何だか何時もの素敵さがない。     
       何が変?どこが変?と思ってじっと見ていると分かった。
       衿の幅が太いのだ。
       反物から作ると襟は5.5センチとなるのだがその着物は
                        6.5センチ近くある。
       
       首がとっても短く見えるので襟が美しくないのだ、と分かる。
       柄だけではない色々な問題が出てきている。
       それは又上半身のところの着方で触れるね。


出来合いの着物を買う場合は一目瞭然なので注意されると良い。

あと・・・同じ下半身でも後ろ姿。
案外後ろの柄配分に皆さんは着姿のように気にされない。
でもすっきりした後姿、案外大事。着方だけでなく柄も大きく影響する。


後ろ姿で目立つ所。
たとえばお尻周辺。ここは柄はない方が良い。特に大きな柄はないにこしたことはない。
反対に膝から下はあった方がよい。動きのあるところはあった方が見る人の目がそこに行くので。
小紋など均一の柄行きの場合は特に目立つ柄がお尻のトップに来ない方が良いと覚えられたらよい。
なぜか・・・・
お尻あたりは曲線として出ているので柄があると余計そこが目立つのである。
着物でとか、反物で見ている分には平面なので案外気にならないのだが、着ると歴然。
見る側の人の方にお尻ははみ出すので、特にお尻が大きくてちょっと気になる方は特にその周辺に目立った柄が来ないようにするとよい。
仕立てる必要のある場合はその辺のところをお店側に一言頼むのもよい。
昔はとっても当たり前。でも今はそんなことを知らないお店の方が多いのでさらりと一言添えられるのがベスト。
出来上がってからいくら文句を言っても中々聞いてもらえないし、鋏が入ると中々綺麗に直せるものではないので。
又帯の垂れは太って体型の気になる方は少し斜めにされるとシャープさがでるのでお尻の大きさが和らぐ。


上半身は襟があるので一回や2回で中々簡単には書けぬ。
前から横から後ろから・・・柄も、着方も、できれば仕立て方にもちょっとふれたいので。
もう少し体力気力充実している時に一気に書こうと思う。
ではでは・・・・


  
   【膝の経過報告】

前回膝の半月板の話を書いたら沢山の方々から電話やメール頂いた。
本人の体験談や身内や知人の話など、現在その痛みや後遺症で苦しんでいる方など。
本当に心有ればこそのアドバイスだと感謝。

なかでも和装組曲の生徒さんで両足半月板の除去の手術を両足同時に4年前受けられた方から長いメールをいただいた。手術するか、しないか、良い点、悪い点、後遺症、善後策、リハビリ、注射の良し悪し、薬の薬効などなど・・・に関してまでも細かいアドバイスつき。本人さんは医療関係者でもあることから実に詳しい。選択する注射、薬、痛み止めの種類から効能、副作用まで注釈つき。
体験者の話はどんな場合でも物凄い説得力がある。知識として熟知しているが所詮人ごとのお医者さんよりも時には詳細で克明である。語る一言の重みも違う。
こんなつらい思いをしながらそれでも前向きに諦めず生き生きと生きていらっしゃる、しかも実際の生活は自分一人ではないので色々な家族の問題を処理しながらの事。勿論フルタイムの仕事もこなしている、となるので本当に頭の下がる思いで胸に迫った。

ポジティブでないと生きていけない。粘り強くないと病や怪我に負けてしまう。負けてしまったり諦めてしまったりすると後は早い。流されるまま。耐え忍ぶことはできても立ち向かっていく事は中々難しい。母であり妻であり嫁であれば家族の諸般の出来事も処理しないといけない。まだまだ私よりも若いこの方、こんな御苦労もされながら着物を習い続けているのだと本当に敬服。

本当に色々な方の色々な人生に絡みながらのわが仕事であるとつくづく思う。
素晴らしい方々との出会いが自分の今日を生きる活力となるのだと改めて思い知らされたここ何日。

色々な体験談、アドバイス、沢山の方々から頂きありがとうございます。
この怪我をプラスに転ずべく日日奮闘いたします。
この場を借りましてお礼を言いたいと思います。

本当にありがとうございます。
負けませんよ。。。私。特に自分の弱い心に。(笑)

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

     ・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・      

ちなみに今の私は、両方に抱えた松葉杖を一つにすべく奮闘している。
両手がふさがると実に危険、と言うことが分かったので。
でも始めは痛くて一本の松葉杖に出来なかったししようとも思わなかった。
でも新聞や郵便一つ取りに言っても両手がふさがっていると持てない。
口にくわえるわけにもいかず、それをちょっと持つ。すると杖が安定しない。
で、考えたのはポケットのある服。
大きなポケットに鍵とか小銭入れとか、手紙でも入れられる。

ところがそれでも日常生活と言う物がある。買い物に行くとお金を払う時物凄く不便。不安定。
体が二本の杖に支えられるのに慣れてしまってしばらくの間、放すのも実に不安で心もとない。
小銭を下に落そうものなら拾えやしない。
で・・・次の段階としては片方の松葉杖にすべく病院でリハビリをしてきた。
今は片方の手が空くので心持、気持ちが落ち着く。
そして・・・分かったこと。
いつもいつも杖があればいいと言う物ではない。
逆にそれが邪魔になって危険な場合もあるということ。
長ければ長いほど危険な場合が多いのだと。

直進するには痛みはない。
曲げたり、ねじったり、方向を変えようとした瞬間物凄い痛みとなる。
で、今はその痛みが出ないように一本の松葉杖をどのように使うかを検討段階。
それができれば松葉杖を普通の杖に変えるのもそんなに遠くはないだろう。

今日は一本の松葉杖で買い物に行く。
おおむね、大丈夫。自分ですることは案外確認できるので。
ゆっくり自分に無理のないように・・を心がける。
怖いのは後ろからぶつかられた時。
子供とか・・・高齢者・・・その方たちが持つ傘、杖、かご、・・後ろ膝にあてられた時は大変である。
今は高齢者とても多く案外人の事を見ていない。
ストアーの中で傘を持つ持ち方、よその人と話しながらぶつかってくる方、色々である。
若い方は若い方で物凄く動きが早く、前を歩いていたと思いきや、スッとUターンしてこちらにぶつかってくる・・・と言うのもある。
雨が降っていると傘をさして荷物を持つととても不安定になるので雨がやむのを軒下で待っていた私。
そして気がついた。
いつしか私はゴルゴ13のお婆バージョン。(格好いいやん・・・と独り言・・・)
どこまでもめでたい女である。
壁を背にしたり、柱を背にして後ろからの高齢者や子供など不意打ちを無意識に避けていたようだ。
すべて新しいバージョンに慣れて行かなければ。。。
これも慣れたら普通の杖にしたいなあ・・・それも遠いことではないような気がする。
ただ今までの運動距離とは遥かに違うので、ちょっと見にも膝の筋肉は落ちてきている。勿論どちらの脚も。

運動も大切だけれど多少痛くてもストレッチが物凄く大切・・・メールをくれた経験者の言葉が頭をよぎる。
次病院へ行ったらストレッチのやり方も習ってこよう。
取りかかるのは一日でも早い方がいいだろう・・・・
そんなことを考えながら雨の小ぶりになるのをストアーの軒先で考えていましたよ・・・

私はとても順調さ〜

あ・り・が・と・う〜