和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

大正ロマンの絵柄〜型紙作品展〜

大正期の「桔梗によろけ格子」です。

ご承知のように江戸型彫は細かく、細かく・・・何処までも繊細で極小の型彫りが職人の腕の見せ所、と言わんばかりの細かさが何ともいえぬ江戸小紋の無地に近い柄行きであるのは周知のこと。
でも大正時代、和と洋の融合とでもいうか、和の着物のデザインに欧風文化が容赦なく入り込んで大胆でモダンな世界を展開。このころの物は型も大きく大胆。それが今の私たちから見るとどこかレトロで郷愁を誘う半面、大胆で新しい感覚に惹かれていくのではないだろうか?


       「大正ロマンの絵柄」
               

                       〜矢田勇と弟子たち〜
と銘打って第25回江戸型彫教室 型紙作品展が今NHKみんなの広場ふれあいギャラリーで開催されている。

興味のある方ぜひ。
私は実は今日見に行く予定でしたが、どうしても行けなくなり・・・残念ながら・・・ここにご案内のみ。

矢田勇氏の一番弟子の方が安齋君予氏。
安齋さんご自身も江戸型彫作家。著名な着物愛好家でもある。
雑誌やテレビによく出演されているのでご存知の方も多いはず。
わが和装組曲でも講演していただいたり、個人的にも色々アドバイスいただき力強く生きる糧にさせていただいている。
二日前、夜電話を頂き、久しぶりにゆっくり語り合った。
「あなたはまだまだ若いから・・」なんてことをこのお婆にいえるのはこの方だからこそ。彼女だからこそどんな言葉も嫌味がなく素直に胸に沁みる。
ちょっと話すだけで気風の良さ、達観した物の考え、それでも真摯に運命を受け止めひたすらしっかり生きていこうとなさっていることが話の端々に感じられ人生の先輩として頭を下げずにいられない。
もし会場にお越しの方は作品もさることながら、安齋先生の人柄にも触れていただければ…・・・・
お顔を知らなくても一番光を放ち、存在感があるのですぐわかる。

ちなみに和装組曲の事務所の麻ののれんは・・・安齋先生の作品。


毛筆でさらさらと書かれたのではない。
この毛筆の字そのものが型彫り・・・の作品。
色々なやり方がある・・・そういうことを知るのも又楽しい。