「えっ?!」
・・・・と思う人、ほとんどだと。
でも、これが昔の腰巻姿。
上流階級の武家の奥方の夏の正装が打ち掛けを上だけ脱ぐこの形。
打ち掛けた着物は帯で止まっている。
一度は歴史の教科書で「お市の方」のこの姿を見たことがあるはず・・・
江戸の匠の技展を見に行ったときに一目ぼれ。
買おうか・・・買うまいか・・・
着物の色も柄も顔も髪もほぼ完ぺき。
この木目込み人形の前を行ったり、来たり。
それを見ていた作った職人さん・・・
静かに「まけねぇよ!!」と一言。
「誰がまけてくれって言った?」という言葉を飲み込んで静かに聞く。
「なんで髪飾りの紐を化繊にしたの?
だってそれ以外はすべてパーフェクトなのに・・・」と。
絹にすればこんな光を放たないのに。
職人さん・・
「・・・・・確かに!!」
かくして職人さんと仲良くなり・・・
これを格安で手に入れたのが今から10年ほど前〜
この襟の空き具合がとても好き。
ちなみに藤の小袖の上に打ち掛けている着物の柄が「橘」(帯から下の柄)
中国から入った柄が着物の世界にはとても多いのにこの「橘」は日本の柄。