和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

色の話・葡萄色

葡萄色・・・と書いて「えびいろ」と読む。
同じ「えびいろ」と呼ぶ色目があるが「葡萄色」と「海老色」とは色目が違う。


















秋に一度は身につけたい色目。               ♪♪♪
この帯あげと帯締め、山ぶどうの熟したような色。
葡萄はかつて「えび」と呼ばれたところから来た名前。
山葡萄はかつて「葡萄葛」(えびかずら)と呼ばれたとか。

枕草子では「葡萄染めの織物の指貫を着たれば、重雅は色許されにけりなどと・・・」という一節がある。当時の四十八階制の上から四番目の色だったとか。
指貫の色の変化で冠位が上がったのがわかったという。
平家物語でも清盛が色を許され妻と一族あげて酒盛りをする場面を読んだことがあるがその色は何色だったか?・・・全く記憶がない。←なにせ何年も前のことなので記憶があやふや。多分紫かなあ・・と思うが確信はない。

昨日はこの帯あげと帯締めを使いたくて着物と帯を選んだ。
行先は個展会場・・特に色を大切にする方の個展なので着物の色で邪魔をしてはいけないのでものすごく地味な着物と帯にした。
























地味すぎる・・・
毛万筋(けまんすじ)の江戸小紋に紬糸の袋帯、くだけすぎないように帯には銀箔を所々に使かってあるものを選ぶ。金箔はライトや照明でものすごく派手に光る。銀箔は渋く光る。
会う人ごとに「なんでそんな地味なものを着るの??」と
二十代から言われ続けた私であるが、着物は値が張るので一生着続けれるものでないと欲しくはない・・・・
なんといっても目立つことが嫌いなのかも・・内気で目立たない女なのよね、地が。

昨日は帯あげ、帯締めで遊んでみました。