和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

東京両国での琵琶演奏会〜♪


東京での演奏会が済んだ。
いゃあ〜・・・バタバタの中での一時だった。

先日の京都での何日かは、慌ただしい体調不良の中でのタイトな移動だったのでものすごくきつかった。今度はちょっとのんびりしたいと夏休みを兼ねてゆっくりスケジュールを組んだつもりだった。日帰りでもいいのに前後一日づつ余裕を持った。
ん・・でも、あにはからんや、いつもながら何をやっても私って貧乏性・・(笑)
色々予定を入れ込んでしまう〜。

事前に伸び放題の髪を染めに行く暇もなく、カットすらする時間もとれず・・・最後は開き直り。いつもながらの出たとこ勝負のいい加減さ。
4,5,6と三日間着物で通すつもりで3枚をチョイスし、荷造り。どれを持って行くかを迷う時の楽しいこと。京都で着るものと東京で着るものの違いなどを楽しみながら気持ちは武士(もののふ)と一体感(笑)。気持ちはお江戸〜。勿論沢山あるわけではないので少ないレパートリーの中での積んだり、崩したり・・バックに出したり入れたりと再構築を繰り返していた。京都での体調不良でのダウンで、部屋着を兼ねた洋服一枚もないことの不便さを鑑み、万が一の突発事項の為の楽な洋服も入れた。皺になっても気にならないようなたたんで小さくなるもの、涼しさ優先、靴もとても柔らかく、かかとの低いいざという時に走れるもの、など選びトランクの片隅に突っ込んだ。勿論人前に出る時に着られるようないいものではないのであくまで突発事項の為の脱出着・・・


ここで教室の皆さん・・・まずお詫び。
着物と帯のコーディネートを全てブログでアップするとお約束しましたが、一枚も写真を撮らなかった。すんませぬ。

    1日目 グレーの紗の無地の着物 
        グレーに墨色で葡萄の柄
        青みの強いグレーの帯締め帯揚
    
    2日目 グレーブルーの紗の霞柄の着物(銀のラメ入り)
        白い紗の帯 金と銀の月の柄 
        金と白の高麗の帯締め 白い帯揚

    3日目  藍色の小千谷縮
        生成りに緑のハマナスと墨色トンボ柄
        薄い緑の帯締めに緑の帯揚げ 

の予定だった。襦袢は全て麻。
特に演奏会の二日目は観世流水柄の紋麻の襦袢にした。

4日は出かける直前まで来客あり・・慌ただしく着物に着替えて電車に飛び乗った。その日はその時刻で34,5度だった。襦袢は麻の素材を選んでいたので着ていて息苦しさはなかった。
だけれど何せ流れる汗に化粧は全て汗と共に流れ落ちる。無しならまだいい、流れ落ちる汗と共にファンデーションの縞模様「汗と共に去りぬ」状態。所詮してもしなくても変わらない顔、電車に乗った瞬間にはすでに諦めていた。どんな時でも、仕事以外では諦める時はめちゃ早い。
それよりも琵琶という楽器を持っての移動なので何といっても心は琵琶最優先。重い。しかも音が狂うと調節不能となる。絃の調節ならいいのだけれど琵琶本体の木のぽてっとしたゆるみやぼてつきは調整は不可能。時間を置かないと元には戻らないので演奏に間に合わないと大変。ただでさえ下手なのに。誰にもぶつけられないように、そして湿度の違う場所への移動など考え細い神経が更に細くなる。人の多い東京での移動は流石に疲れた。

夜調絃をする。ホテル側には部屋は一番隅っこの部屋を希望していたので他のお客様への迷惑最小限のはず。20分かからず終えることができた。

なんとその夜、あんな事・・こんな事…
琵琶を習い始めてからの色々な事を考えていたら一睡もできなかった。
実際ここまで続くとは思ってもいなかったので何だか感無量。


当日大先生ばかりの中で小さくなって琵琶を弾かせてもらう。
いゃあ・・・14分の演奏があっという間に終わる。
というのは、実際かなり上がっていたのだと思う。
調絃した意味がない。(笑)
もう少し余裕をもって弾けたらよかったのだけれど、所詮悲しいかなまだまだ初心者。

思いもかけないブログ友にも来ていただいた。
名も知らない方に声をかけていただいたり、プレゼントや記念品、花を頂いた。
何処かの呉服屋さんの女将さんからも着物のチョイスの素敵さのお褒めを頂く。
どんな時も褒め言葉は聞いていない風を装いながら、しっかり胸に刻みこむ。(笑)
両手いっぱいにして早々に楽屋を後にする。

ホテルへ向かって歩いていて何か手が寂しい気がして考える。
でも頂いた花やお酒やお菓子箱で両手は一杯・・・しかも重い。
気のせいか〜・・・
ホテル目前で気が付く、
「あっ、琵琶がない!!」

慌てて戻る、走る、楽屋口。
何人も歓談中。
ためらいながらノックする。
「あらっ・・どうしたの?」と。

「琵琶を忘れて帰ってしまったとはとても言えません、私。」
楽屋中、大爆笑。
「ばっかねえ〜♪」
堪えられない様に笑っていただく。
はい、馬鹿です、阿保です、たわけです。
ついでに言えば金沢弁で「だらけ」です。
新参者が命より大事にしないといけない琵琶を楽屋において帰った・・・語り草になるかもしれない。

赤面のいたり…(笑)

そんなこんなであっという間に貴重な時間が済んでしまう。
夜、食事から帰って頂いたメールに返信する。
着信履歴の所に何件か電話する。

しかし、何という事…そのうちの一人と電話したまま寝てしまう。

あ・あ・・・何てコッタ〜!!!

夜、目が覚めた。なんと、着物と帯を着たまま。
帯を解き着物を脱ぎ、コンタクトを外し、襦袢のまま又寝る。これまた爆睡。
事もあろうに化粧を落とすこともせず。

で、寝坊する。(笑)
そうか・・目覚ましもかけてなかった。
この時点で何のためらいもなく非常用の部屋着で帰ることに決めた。
シャワーも入る時間もない。
顔もボロボロ。
化粧する気力もなかった。
着物に着替える気力あるはずもない。

あ、あ〜ここでも何てコッタ!!!


それがこれ〜・・


この時が9時50分。
タクシーを待つ間、荷物を送り、清算する。
ホテルの若いドアボーイの方が撮ってくれた。
頭ボサボサ〜。
上野を10時14分の新幹線。
間に合うだろうか…

「ホテルに琵琶を忘れないように・・・」
と言うメールが来る。

はい・・・しかと・・・ご丁寧に・・・!!!(笑)

道は案外混んでいて17、8分近くかかる。
駅の階段をひた走る。
改札口でお土産を買い、走りに走る。
新幹線の座席に座ったらドアが閉じる。
ナイスタイミング。
これは日ごろの行い。(笑)
神様〜ありがとう〜♪
座席で又爆睡。

家に帰ったら立派な桃の箱、シャンパン、大吟醸・・・
ありがとう、皆さん。感謝。
特にシャンパンは私の大好きな銘柄。
誰だろう…送り主の名はない。
好きな銘柄を今まで誰にも言った事はない。
家族も知らない。常連のお店の人も知らない。
何で知ってる?ちょっとミステリー。

偶然?いやいや沢山の銘柄。しかも結構マニアックな銘柄。
偶然などありえない・・しかもクール便。
差出人の名前がないのは口にしない方がいいよ・・という家族。
何を仰る。これで死んだらそれこそ本望というもの。
頂きますとも。一人で最後まで空けさせてもらいましょ。
誰かはわからないが、とても冷えていておいしかった。
この場を借りて御礼申します。
一人で高価なシャンパンを空けたのでこれまた、昨日も爆睡。

多くの方に応援して頂いていると改めて感謝。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。(ちゃっかり)


私の弾き語りしている写真はないけど
錦心流全国一水会の会長、古澤史水大先生の写真を最後に載せる。


大先生の大迫力の歌を生で聴くとダントツ恰好いい。

一日200回の腹筋を今度からはせめて300回にしようと思う。
いや無理、無理〜ずっとは続かない。
続きそうもない、大それたことは考えないようにしよう。
せめて220回に・・・と。
それなら何とかなりそう。
小さなことからコツコツと。(笑)
益々の精進を自分に誓った雲龍柳。
はい、とても可愛い雲龍柳です。

今日から少〜し、仕事もしなければ。
ブログを待っていてくださった方、ごめんね。
琵琶の練習に集中したかった。
とはいえ、あんまり効果はあったとは言えないけれど
どんなことも練習しないよりはまし。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。(拝)