和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

手縫いで縫う「浴衣」講習会第1回目

いやぁ〜急に寒くなった。


皆さん風邪などひかれていませんか?
今日は朝から除雪〜♪


先日の土曜日1月23日が

    手縫いで縫う「浴衣」講習会第1回目

だったのだが、余りに寒いので場所を2階から1階に急きょ変更した。
2階は直ぐ上が屋根だが1階はまだ上に2階がある。
これは物凄く大きい寒さ対策。(笑)
暖房の効き目が断然違うのだ。






こんな感じで。

私は浴衣はほとんど着ないし、既に何枚か持っているので綿縮の着物にした。
写真では分りにくいが微塵格子の実に細かい格子模様。
地味臭いのだがこれが出来上がったら白い博多献上を締める予定。
きっと物凄く格好いいはず〜♪楽しみさ。




実は自分のHPにもアップしたかったのだが、何と写真を撮ることを完全に失念。
上にあげる写真には受講する方々の思い思いの華やかな浴衣が入るはずが写真が1枚もない。
失礼失礼。年々記憶能力の老化が進むわが残り少ない頭脳ではあることを承知していたのだが、余りに面白い話が一杯なので講師の方の話に入りこんでしまって主催者であることを全く失念。他の受講生と一緒になって講義を堪能してしまった。

で、写真がないのだがその一部を受講できなかった方々におすそわけ。
綿の着物に関しては次回が2月なのでその折にアップする事にする。

先ず各自が持ってきた反物に表裏の糸印をつける。
勿論裁断していくので糸印は約2尺ごとに。


玉を作った所が表となる。
染の反物なら案外表裏が分るのだが、織りの反物は表と裏が分りにくい。
でハサミを入れた後にパーツ、パーツが表裏が混ざらないようにするため。
これを反物の左右の端に全てする。
左右にするのは「衿」と「衽」を縦に切り分けるので左右に糸印が付いていないとどちらが表か裏かが分らなくなるので。

次は自分の寸法を割り出す。
実は今回これをどうしてもやりたかった。
皆さん、呉服屋さんに任せっぱなしなのだ。
私は自分の着やすい寸法にするまでどれだけの年数かかったか。
普通の「女並」の方ならいいのだが、大抵はそうではない。
洋服には物凄く皆さん拘るのに何故か着物は他人任せ。
それは「尺」という寸法がしっくりなじまなかったり、大体でいいという慣習なのかもしれない。
しかし私に言わせば着物は全て高級「オートクチュール」のはず。
いやいや今は海外の仕立てもあるので「オーダーメイド」と「プレタポルテ」の中間かも。
出来あいの着物の何と着にくいことか。

で今回は自分の体の寸法から、着物の寸法を割り出す事を知ってもらうのも一つの目的だった。
着物の丈は自分の身長より大きく取ればまず着られる。
自分の身長であっても顔の部分がおはしょりになる。
エストのどのあたりに腰ひもをするかで若干違ってくるのだが。
一番細い部分に腰ひもをする方でも身長より5センチ多ければ十分おはしょりを取れる。
裄は両の手のぐりぐり間を計り1/2すれば割り出せる。
問題は腰回りである。多分これが一番の難物。


図を見てもらうと分りやすいかと。
自分のヒップの寸法は図のようになる。

   後ろ身頃の幅×2 + 前衽幅 + 前身頃の幅

となる。前見ごろは大抵の場合約4寸。
後幅はほぼ8寸、細い方なら7寸5分。大抵はこの間。
だから自分の寸法から前幅や後幅が割り出せるのだ。
勿論センチでも十分である。
センチの数値を3,7で割れば尺の寸法も割り出せる。

普通の仮仕立てをしてある訪問着は
   後幅は8寸   前衽幅 4寸   前幅6.5寸

という風に仮に仕立てて店頭に。
だからそんな着物をはおって自分の寸法に仕立てて綺麗な柄が出ないこともままある。
逆に柄は綺麗だが自分の体に合わないくらい大きいと言うこともあるのだ。
特別細い方は後幅もすこーし狭くして7.5寸とか7.8寸とかにして。
前幅だけを急に細くしない方がよい。
太めの方もそのように・・・。

これで皆さん自分の着物の前幅、後幅が自分で決められるはず。
勿論着方や着る目的によって2〜3センチの余裕を持たせるのもよい。
お茶をする方は少し余裕を持った作りの方が良い。

今回の一番の収穫はヒップサイズから自分の前幅を自分で見積もれることであった。
呉服屋さんに行って着物を誂えるのにヒップサイズを計らないのはちょっと不安でもある。
小さい幅の着物は着にくいが大きすぎるのも背中心がずれるので着にくいものである。

参加された皆さん、次回までに自分の前幅、後幅、算出してみよう。

そして課題はもう一つ・・・・運針。
一寸(3.7センチ)の間に針目を小さくそろえるように頑張ろう。
8目〜10目を目標。

次回はいよいよ生地を裁断する。


   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・♪・・・・

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

何人かのブログ友の方にメールをもらった。
体調が悪いのか?・・と。
仕事がとても忙しいのかと。
ブログの更新がないのはどうした?・・と。

本当にお気遣いありがとう。

色々忙しかった。
頗る仕事が多かった訳でもない。
どちらかと言うと仕事量は普通〜。(笑)
自分自身の処理の仕方が物凄く手間取るせいもある。
寒さからくる怠け心のぐーたらもある。
そして読みたい本が溜まってきたのでそれに空いた時間をかけたこともある。
年々、年を取っているせいかちょっと弱気もある。 

そんな中での一番は我が家の犬が老衰で亡くなったこと。
去年と今年と二匹続けてなのでちょっと気が滅入つたのもある。
まあ、共に15〜6年生きていたので老衰には間違いないのだが。

物凄く有名な何代も続く血統書つきの黒柴の雄だった。
可愛くてとても凛々しい子犬だった。ペットショップで思い切って買った。
我が家に来てすぐに異変に気づいた。
この子は耳が聞こえない。足も4本のうち1本が短い。
純血統が何代も続くと中にはこういう劣性遺伝が出てくるようだ。
直ぐにペットショップに電話すると別の犬と替えてくれるとのこと・・・
しかしそうするとこの子はどうなる?処分される?
「お客様の心配することではないですよ。生きていても寿命としては短いはず。」と言われた。
で・・・迷った末に結局我が家で飼うことにした。
これもこの子の運。そして私の運。

スペイン語のadiosから「a・dio・s」・・・・・DIOとつけた。
耳が聞こえないので一言も犬らしく吠えることない人生だった。
いつも短い後ろ脚をぴょんとあげて三本足で器用に歩いていた。
優しくおとなしい気の良い子だった。
そしてまさしく「adios」と逝ってしまった。


心配して下さった方々、本当にありがとう。
お婆の方は生きています。
直にものすごーく元気に、無駄な位元気になります。
気持ちを再生している所・・・・ちょっとお待ちあれ〜♪



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・