和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

秋の日つれづれ〜♪


あっという間にすっかり秋になった。
朝晩、散歩をしていても秋がいっぱい。






あけびやザクロ、柿が一段落し、みかんが色づき始めている。




若鳥さんたちもあちこちに・・・・




ハクセキレイは顔の周りに黄色がのこり明らかに若鳥の様子・・・



空が何処までも青い。
屋根瓦まで空の色。
その色に染まらないぞ・・・とばかりにハクセキレイ〜・・・(笑)
残念ながら背中のグレーは白っぽく、お腹は若干青みを帯びている。
人生、気迫だけではいかんともしがたい。




ところで日曜日、撮影に行ってきた。


ひなびた場所。


後ろ姿が私。
ちょっと疲れはしたのだが、自分が感じた以上に背中に疲れが漂っているらしい。


11月のHPリニューアルには此の姿はカットされるに違いない。
アップした暁にはどうか見てやって下さい。



夜、そこでは薪能があるというのでついでに観能させてもらった。


出し物は「三井寺」と「俊寛」

三井寺」は和装組曲のショーの時に琵琶湖の竜神伝説とからませて使わせて頂いた。
その時は横笛と組み合わせたのだがこの日は五分程度の短い仕舞を。

「俊寛」は平家打倒の陰謀を企てた罪で鬼界ケ島に流された三人に大赦が下り放免になる話。
三人のうち、俊寛1人が恩赦を受けられず御赦免舟に乗れず島に残されてしまうと言う話。
実は琵琶にもある。先生から以前「俊寛する?」と聞かれたのだが、どうも私はこの話は駄目である。
羅生門とか、茨木とか、敦盛とか、本能寺とか、道成寺とか・・・・
どちらにしても琵琶の曲は暗い話が多い。斬られたとか、自害したとか、彷徨う話とか、鬼が出てきたとか・・・
でも爽快感があったり、娯楽の要素があったり、律儀さがあったり、死んでいくにも武士の本懐が見え隠れし歌っていても小気味よい。
蛇になり恋しい男を追って最後は相手を焼き殺す道成寺さえ。

しかし・・・・この俊寛はいけん。
誰も死なない。呪いがある訳でもない。
誰かが悪いわけでもない。
悪いとしたら自分だけである。

しかし・・・・しかし、恐ろしく残酷である。
命は取られはしないのだが、一度望みを持たせておいて、そして絶望に落としめるからだ。
「いっそ殺してくれ」と私が俊寛なら言うだろう。
世にも残酷な話だと思っている。
私は多分この曲を習う事があるとしたら、多分最後の最後で有ろうと思っている。

この宿が一年に一回の薪能を開く機会なのだから、自分の選り好みは二の次。
何事も勉強である。そう思って観能してきた。
始まる前からとても寒かった。
シテは宝生流の佐野由於師。



観能は写真禁止なので、お見せできない。
終ったあと、温泉に入るのだが、物凄く私は冷えていた。
その夜、実はほとんどと言っていいほど私は眠れなかった。
途中から顔が痛くなってきた。
更に家に帰って来てその後熱が出た。(笑)

特に顔が痛かった。
ちょっと痛みが尋常でなかった。
初めは唇、やがて頬。
ついに顔がお岩さんになった。
はれ上がった所がやけどのようになり、幾つも水泡ができ更に黄色い汁も出た。
かさぶたもできた。かさぶたと汁で無残な事に。
多分明日にはかなり治るはず。というのは痛みが嘘のようにひいてきたから。

本当に私は精神と身体が見事に一体化しているようである。





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散歩をしていて初めて気が付いた。
このお家には毎日のように通る・・・・
この松が実は私のお気に入りなのだ。
天に昇る龍のように見えるので。
ところが・・・この日・・・初めて気づいた。



松の木を根元で支えている石が人の横顔に見える。
石はあるのは知っていたのだが
40年近くほとんど毎日のように見ていたのに今まで全く気付かなかった。
初めからこんな石を置いていたのか・・それだとしても、しなくてもちょっと怖い。







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