和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

琵琶演奏会&着せつけ・・の一日

朝4時・・この日の私の起床。

諸々の用事を済ませ、9時にはチーム・HASEGAWA集合。
各自今日の心構えや手順を復習し確認する。
少し顔色悪い方がいる・・
「ちゃんと朝ご飯食べてきた?」と聞く私。
「はい!!」という早い反応。
この感じでは食欲がなく食べられなかったんやろなあ・・・と思う。
無理もない。物凄い緊張だと思う。

タクシーを呼び「いざ!!兼六園時雨亭」へと。
なんと幸先の良いことにこの日のタクシーの運転手さん・・「当」(あたる)さん。
何十人も運転手さんを抱える大手のタクシー会社の中でもこの方だけ、こんな名前。
「ひゃあ〜!!幸先いいなあ、この名前!!」
というと運転手さんも
「私も幸先いい。朝一番に和装組曲さんを乗せれるのは!!」
と。この方何度か乗せてもらっているのだが私と話をすると二人の世界となるくらい乗りがいい。
しかも車中大爆笑の道中。幸先いいぞ・・・と。

そして時雨亭。


演奏する場所はここ・・・・

素晴らしい風景の場所ではあったが、余りに暑い日となり、実際は襖を閉めての演奏となるのだが・・・。

男性、女性の着替え場所を着せやすい設定にし、バタバタしなくていいように場内の確認。
絨毯をひいたり、毛氈を引いたり椅子をセッティングしたり、控室のお菓子やお茶の各種準備。
動きやすいように置き場所も無駄がない。
ここに至ってはチーム・HASEGAWAの4人は時雨亭古参の従業員であり、音響助っ人であり、舞台装置設定黒子状態。何でもこなした。
それもこれも着せつけをちょっとでも早く始めて、ちょっとでもスムースに作業が進むようにという各人の配慮。
何をやらせても物凄く段取りがいい。流石だね〜と声が飛ぶ。
会場の係りの方からは
「音響の方?」
「舞台装置の会社の方?」はては
「カメラマンのアシスタントの方??」と何度も質問されていた。
「着物の着せつけに来ました。」といっても誰も中々信じない。
さもありなん・・・動く姿もきびきびと素敵〜☆すぎる。
何か一つものを頼んでも返事が「承知しました!!」「はい!!」「了解です!!」
実に明快、明朗、闊達、素早い反応。しかも頼まれたことは直ぐする。直ぐに終わらせる。

この日、着せつけの部屋は時雨亭の水屋を使ったので男性も女性も物凄く狭い。
なんと、一番の眺めの良い場所を占領したのが実は・・・・琵琶達。

マイク担当者にちょっと試しに弾いてくれ、と言われ誰もいない会場でさわりだけ弾かせてもらう。
今回はマイクを2本・・・使う。実際は室内が暗くて途中で障子をあけてしまったので音が外に漏れ、これまた絶妙なマイクがあまり意味をなさなかったような気もするのだが。
(この時雨亭の広間は硝子戸がないのだ。障子のみ。)

着せつけを終えた方々は各自この日の演目を練習し音合わせをする。

12時に写真撮影を無事終える。「ふぅ〜!!間に合った!!」
県外から演奏に来られる方は電車の時間もあれば不案内な場所なので何時到着かもはっきりしない。
時雨亭は知っている方は知っていても、兼六園に入園する入り口を間違えると物凄く歩かないといけない。
この写真撮影に一人でも着物姿が間に合わなかったら私の面目丸つぶれ・・・というところ。
段取りを良くしないと・・・とずっと心配し調整していたわけである。
写真撮影の間も我が4人の黒子達は受付嬢をし、記念品を渡し、来場者を案内してくれていた。
大活躍の状態で開場を迎える。

まずは一安心。

以前から「行くで!!」と言ってくださった方々がポツリポツリと来てくださる。

「綺麗な着物姿〜♪」と思うと必ず和装組曲さんの関係だわ・・・と受付の方に言われちょっと自慢。
さもありなん・・・さもありなん・・・。(笑)

このブログでおなじみの「ミヤマホオジロのけいこさん」も参加。
この日のけいこさん・・・物凄く綺麗な着方だった。白い日傘をさして兼六園に佇む彼女は控室で見ていても美しかった。一緒に写真を撮った方お二人も物凄く美しく全体写真をお見せしたい・・が、後ろ姿でご容赦を。県外の演奏者が「金沢には物凄く着物のきれいな方が多い〜」と。「ふむふむ・・・当然さ〜」と内心、思うがそこは控えめな私、人ごとのように聞いていたのだが内心は「よし!!」とガッツポーズ〜☆


ミクちゃんもレインドロップさんも「怪しい女」の麻雀牌の女性も、きよみちゃんも、えっちゃんも、富山からも能登からも沢山の知り合いが来てくれた。写真が取れなくて残念。でもほんに皆さん律儀やわあ。ありがとう。自分も演奏&役割分担があるので中々じっくり話ができず本当にすみません。今度ゆっくりと・・と心で頭を下げていた。
皆さんのおかげで物凄く盛会。用意した記念品も瞬く間になくなり、全員で130人・・の方々となる。
ありがとうございました。


演奏が済んだ人から今度は脱いで頂き各自の鞄に収納しないといけない。
狭い場所で二人同時に脱ぐと小物が混ざるので一人ずつ。
それはそれで決しておろそかにできない。
県外にもどり荷物を開くと「紐が多い」とか「私のものでないものがある」とか「足袋が片方ない」とかは絶対有ってはいけない。小物類も足袋なども物凄く似ているので。
汗がついているものを別にしながらの片づけとなる。
実際着せつける時以上の注意が必要だ。
本人たちは演奏も終わり、着物も脱ぎ、ほっと一安心なので注意力が切れている。
何がどう混ざっても案外その時は無頓着だ。そんなものだ、何時だって、誰だって。
でも着せつけた人間は案外、これはこの人の物・・・これはあの方の物・・と覚えている。
着せつけた人間も集中力が切れていなければ、の話。

私は自分の演奏が済み、控室でお茶を飲んでいた。
周りの人に指摘された。
「お化粧が汗でかなりにじんで禿げている、アイラインがもう目の下のクマ」と。
30度に迫る勢いの熱い日だった。無理もない。演奏すると力も入る。
今は化粧直しより水分補給が先決。
その時・・・
「面会の方よ」と呼ばれた。
来るべき知り合いは皆会った。
誰かしら・・・・と。

誰だと思う??
なんと・・・なんと・・・・

雅詠さん・・・ブログで何時もコメントを下さる「雅詠さん」。
名前を言われても中々集中力の切れた頭が動かない。
しかも耳で聞いた言葉は漢字変換が中々できない。
「雅詠さんって金沢だっけ?」
頓珍漢な私。たしか関東方面だと思っていたけど・・・・なんて間が抜けていた私。
「神奈川から来ました」と。
それが何を考えていたのか、はたまた寄る年並みに耳が悪くなったのか、
「神奈川」が「金沢」に聞こえたのだ。
金沢…こんな方いた??と。何度聞いても合点がいかぬ。
ようやく「神奈川」にたどり着く。
玄関で倒れそうなくらい驚いた。
遅すぎる反応の私。
あなた・・・電車賃だけでも、それにこんな田舎まで物凄い時間かかったでしょうに・・・どこまでも寝ぼけた私だった。


あなた・・・いくらなんでも・・・遠すぎ〜・・・
思わず感激。それに綺麗過ぎ〜。こんな美しい方とは!!!
マスカラもアイラインも禿げてにじんで凄い顔の状態の私だとその時気付いたが時すでに遅し。
すさまじい顔での御対面となる。
写真をお見せできないのが残念ですが。せめて私とのバックショット。

私とチームのメンバーに見送られて帰えられましたよ。。。。。
ありがとう・・・・でも・・どうしよう〜・・・せめてお食事でもご一緒したかったのに。今はままならぬ。大きな借りが出来たよ、この借りを返すまでは、長い付き合いになるかも・・と思いながらその後ろ姿を見送っていた。雅詠さん・・・ありがと中々気持ちがないとできない。気持ちがあってもそうそうこの距離を動けるものではない。
しかも仕事の合間を縫ってということがどういうことか、わからぬ私でもない。
帰られる姿を見ながら本当にうるうるとしてしまいました。


男性も女性も全て終わったところで今度は片付けである。
使った部屋を現状復帰させゴミを片付け掃除機をかけ、そして退室。
自分たちだけになり初めて「ほっ」となる。



この日は教室に戻ったのが5時ちょっと前。

反省会を30分ほどで切りあげる。
皆も疲れきっているはず。
それに私もそれから琵琶の反省会に直行しないといけなかった。

琵琶の反省会ではチーム・HASEGAWAが良く動いてくれたとねぎらわれ「お役に立てて何よりです」と何処までも殊勝な私。琵琶ではまだまだ末席を汚す私。神妙にしていた。

チームの皆さん・・・お疲れ様でした。そしてあんやと。
おかげで無事済みました。
今度ビールでも皆で呑みに行こう!!きっと美味しいぞ!!!


「えっ??私のおごりかって??」
ん・・なわけないでしょ。
自分のお腹にはいるもんは自分持ち。
態度と口はでかくても、和装組曲は超零細の着付け教室。

各自自分持ちでビアガーデンいこうなあ〜(笑)
「えっ?自分持ちなら彼氏と行く〜」
そんな声が聞こえそうだ。


             【最後に】

     いらしてくださった皆さん・・・
     暑い中、そして休日に、本当にありがとうございました。
     来年までに更に精進しもっともっと頑張ります。

     ブログで応援&励ましの言葉の数々
     暖かなコメントを幾多頂き感謝いたします。
     未熟な私ですが更なる修練を積み次回につなげたいと思います。

     皆さま、ありがとうございました。

     今日から来年に向けての第一歩が又始まります。
     今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
                        (深謝)