和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

ただいま〜♪

月曜日から東京に行っていた。
さっき帰ってきたところ。

今回の一番の目的は

知人から・・というより大先輩から案内のハガキをもらったため。
この方は一度わが和装組曲で講演もしてくださった方で江戸型紙&染めの先生安齋君予さん。(次回に登場頂く予定)
うちのショーの時には入場者及び参加者のパンフレットの為に「文香」を500個、一個一個手作りしてくださった経緯もある。
私にとってその時の御恩、仇やおろそかにできぬ方でもある。
仕事とは別に色々な私的な相談や愚痴を開いてもしていただいている。

着物愛好家として雑誌に度々登場されるし、NHKでもカルチャーセンターの講師をされたり、NHK番組の「美の壺」などにも出演される凄い方。
私には雲の上のような方でもある。
毎年受講生やお弟子さんのスキル向上を目指して師である矢田勇氏と共にNHKふれあいセンターで合同作品展をされている。
一昨年は行けたのだが、去年は私用でどうしても見に行くことができなかったので今年こそは・・・と出かけたわけである。

初めは自分一人で行く予定だった。
事務所のホワイトボードに三日間の東京行きの為休む旨書かれているのを見たケセラセラさん・・・
       (コメント欄で時々登場する方で、チーム・HASEGAWAのメンバーの一人。)

「私もついて行ったらダメですか?」と。
「あなた、仕事は??」と聞くと
職場で今月休みを取らないといけない日が二日あるとのこと。
「じゃあいっしょに行こう!!」となる。

6月4日が初日10時30分開場なのでその時間に合わせて入場するためにも、前日東京に入りたかった。
折角前日に行くのだからと、ファインバーグ・コレクション展「江戸絵画の奇跡」が開催されているので半日ゆっくり見てこようと喜び勇んでいた。
手にはまりんかさんお手製の「まりんかバック」・・・〜・・金沢駅で。
ちょっと写真が見にくいかも…ごめん。


電車に乗る寸前にその博物館月曜日定休日だとわかる。
急きょ変更。どうしょう〜・・・

とにかくホテルに入り善後策。

田舎で生まれ田舎で育った私は壁や天井で囲まれた所はちょっと息が詰まる。
東京ではこのホテルがお気に入り。
写真はホテルの外観ではない、ロビーである。こんな吹き抜け。
天の明かりがとっても嬉しい。
市松様に幾何学的に組んでいるボードも、さし色も素敵。

二人で銀座の呉服のお店探訪をしよう・・と言うことになる。

ネットでもマスコミでも今ちょっとした有名店。

入り口の戸からして意表を突いた。
まるで金沢東山の茶屋街の入り口。

繭のこと、糸括りの事、絣の事、・・・・物凄く詳しく親切に教えていただく。
東京銀座にこんな呉服屋さんがあるのが凄い。
しかも入りやすい、出やすい、押しつけがましくない。
何よりお店の方が物凄く勉強している。
付け焼刃ではない。
話していて知らないことを教えてもらうのは何とも嬉しい。

置いてある品物も決して高くない・・むしろ若干安いね・・・と。
あとでわかる。反物についている料金は、仕立て上がりの料金とのこと・・・
胴裏、八掛け、湯のし、仕立て代・・・全て含むとしたら・・
「だったら物凄く安い〜」と。

店員さんが皆着物・・と言うのも凄い。
店の裏で着替えるのではなく家からその姿で出勤すると言うのもいい。
歩く広告塔だね。
しかもコーディネートが磨かれている。
人の目に晒されると言う以上凄い勉強はないもの。

この日私たち二人に相手してくださったのはナイスガイ・・・この方。

この時の着物は単衣のお召。
物凄く格好良くて私は是非写真に・・とお願いしたのだが・・残念。
真面目で誠実な雰囲気の丁寧な方でした。
ありがとう伸さん、そしてそのあと大島紬のところで応対してくださった晴ちゃん・・
ありがとう。とっても感激して、感動して帰ってきましたよ。

金沢でも店員さんが着物・・・というのもなくはない。
でも大抵洗える着物だ。
自分たちが洗える着物で販売していて客に凄い値段を進めるのはちょっとどーよ??と聞いたことがある。
「後の手入れを考えると・・・」という答え。
じやあお客さんにも後の手入れを考えて化繊を勧めるの??と。
ちょっと違うでしょ・・・と思ったことがあった。

自分たちが一日着物を着て働く・・・
化繊ではあつい・・寒い・・通気性がわるい・・むれる・・
また、一日着物で仕事をすれば当然補正など絶対しない。
動きにくい、あせもになる、息苦しい、気持ち悪い・・
いろんなことがでてくるので。
そんなことが分かるのでお客さんにもきちんとしたことを伝える事が出来るはず。

二人で金沢にはまだそんな店ないよね・・・と。

ホテルに帰ってみる部屋からの東京駅

窓のない部屋はとっても息苦しい私・・・
部屋の窓からみる東京駅。
たった一日なのに凄く疲れた。
人・・騒音・・ビル・・
私は都会には住めないなあ…とつくづく思う。

夜は二人で駅の居酒屋さん風のお店で食事。
とにかく人が多い。
お店の中も物凄く騒がしい。
まあ、とっても庶民的なお店に入ったためもある。
団体さんの横で二人とっても静かに小さく地味に盛り上がって明日の事をワクワクしながら期待していた。
かなり食べ、かなり呑んだ。
背後の団体さんの盛り上がり方が凄くて段々大きな声を出さないとお互いに聞こえない。
「帰ろうか・・・」となる。

帰りに勘定をする時に
「金沢の方ですね」と。
居酒屋で働くこのお兄さん、金沢の出身とか。
「なんでわかった?金沢だと・・?」
と聞くと
「凄い金沢弁が店内に響き渡っていた」と。

うそーっ?!
「あんなに静かに上品にできうる最上級の標準語で話していたのに?」と。
大爆笑をしながら帰ってきました。
田舎者は隠しおおせるものではないね・・・と。
何だか地方の田舎者と見られたことがその時の私はやけに嬉しかった。
ホテルの部屋は・・・・

34階から見る夜景も綺麗でしたよ。

呉服屋さんで買ってきた蚕の本・・・
繭の事が分かりやすくぱらり・・・ぱらり・・・読む。
こんな本を置いてあるのも凄いね。
糸に物凄くこだわっている証拠。


今朝は朝靄の中、読み終えましたよ。


中々興味深い話などもあったのだがとても長くなるのでまたいつか・・・機会もあるでしょ。

次回は6月4日(火)の合同展の話と、午後に行ってきた「江戸小紋染工場」でのことを・・・・