和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

雨文様

時節がら桜の文様に一度は触れてみようと思っていたのだが、色々なブログで満開の桜の写真を見るにつけ絵や文様として桜の記載は無粋だなあ、
と思い迷っているうちにあいにくの雨。

俵屋宗達の風神・雷神の「蝙蝠」(かわほり)。
いつもコメントを下さる礼さんへ、俵屋宗達がお好きとか・・せめて感謝の気持ち(笑)勿論お見せするだけ。


今日あたりは金沢で桜の満開の風景に出合えると楽しみにしていたのだが肌寒い一日のよう。
しょうがないので今日は「雨」の文様について書くことにする。
「しょうがない・・・」と書いたのにはわけがある。
自然現象の中でも「雨」が一番少ない。絵になりにくい。

月、星、太陽はもちろんある。
雲や波や流水もある。
雪だって霙だってある。
霞や靄もある。
文様だけではなく家紋としてもほとんどある。

しかし雨という文様はとても表現しにくかったらしくものすごく少ない。
滑稽な絵としてはカエルが傘をさして柳の下にいる・・あたりか。

稲妻と組み合わせて書かれているものもある。
ほとんどが生地の経糸に絣糸を使って表現するものが多いのではないか。
そのように経糸だけに絣糸を入れ少しずらせて織ったものを「雨絣」という。
つまり紬に近い着物、もしくはちょっと楽しんで書かれた名古屋帯あたりにしか見られない。

時雨だろうが豪雨だろうが目に見える。
そのくせ文様として書かれにくい。
細い斜線として書かれるようになったのは江戸時代以降と言われている。

稲妻と一緒に雨を書いたのだが、稲妻そのものがものすごく少ないはず。

と、いうわけで何時かは雨について触れなければいけなかった。
先に「しょうがない・・」という言葉が出たのもそういうわけ。

別に手を抜いたわけでもないのだがものすごく短い今日のブログ。
たまには「まっ・いっかぁ〜」 (笑)

そうそう・・・とっても珍しい花を一つ・・最後にお見せしておこう。
岩ヤツデ、山野草・・
山の方から一株もらったのを植えたらこんなに大きくなった。

誰に上げても皆枯らす・・と渋々だったのに。
花も小さくて可愛いのだが葉っぱが本当に可愛い。
ヤツデのような葉・・・