和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

三者三様・・・♪

今日はちょっと変わっている着物と帯をお見せしますね。

まずは・・・振袖から。
向って左が六通の袋帯
向って右が振袖。

振袖に松のみ・・・の図柄。
しかもこの松、全く色がつけてない。
一か所松がかのこ絞りの切り付けになっているのみ。
しかし糸目糊のところを金色で縁取っている。京友禅に違いない。
色を置き忘れたのでも金彩、刺繍を施すのを忘れたのでもない。
大胆な松の白抜きがものすごくきれいだ。

お母様に当たる方が娘さんの成人式に着せようと今特訓中。
成人式は三月の地域。
振袖も帯もお母様の若い時の物。
こういう物を見ると日本人ていいなあ・・・とほのぼのと嬉しくなるのは私だけ??
この方は写真に撮ってもブログに載せてもいいですよ・・と言われたのだが、自分の場合を考えてみた。
娘さんが身に纏う前にトルソーに着せつけて帯を結んで本番さながらの姿をお見せしていいものか・・。
でも中々これだけ大胆なものは珍しい。見せてあげたい。
これを着られる娘さんに失礼かと思い広げる前の物だけを御披露することにした。この大胆な着物に黒地の帯がものすごく似合う。皆さんはあとは想像してくだされ〜。。。。

次はもう少し年上の方の着物・・



























この着物も松の柄が一面。
私が今年、お正月の時職場の玄関に飾った「大王松」(だいおうしょう)の柄の小紋
ところがよくご覧なされ〜。
後ろも前も袖も全て柄は上向きとなっている。袖も。
こういう物を「つけ下げ」というのだがこれは小紋柄なので正式には「つけ下げ小紋」となる。
小紋よりも格は上になる。
前の方の柄、後ろの背縫い、柄を縫い目で一致させてあるのでかなり手の込んだものとなる。

この方は私に言われるまで「松」の柄だとは気がつかなかったらしいのだがこれもお母様の物。
うちへ習いにいらしてこの日が五回目。
五回で、着物の畳み方に始まり名古屋帯袋帯すべて網羅された。
こういう方は少ない。多分自分のおうちでものすごく練習されたに違いない。
素敵なことはそういうことをこれ見よがしに一切言われない。
おっとりとした美しいお嬢さんなのだが素晴らしい方だと思っていつも見ている。
もうどんな着物も着る事が出来るのでもう来なくていいよ・・・という私にこの方はこう言われた。
半襟が汚れるので自分で付け替えられるようになりたいので、次回はそれをおしえてください・・と。
50、60才でも半襟をつけかえられない方一杯いる・・・それが普通。
自分で着物を着る事が出来る方でも、半襟はつけかえられない・・・そんなもの。
偉いなあ・・と。

今日は着物を着られていらしたが、帰りもそのまま着物で帰えられた。
お母様の道行を着られて・・・

ついでに道行の着方、脱ぎ方もできるように教えてくださいと・・・。
ホテルのロビーや一般家庭の玄関で如何に地面につけないで脱ぎ着するかを習得されて帰って行かれた。
いろんな方々が出入りするわが和装組曲だがこういうお嬢さんに出会うとこういう人を奥さんにもたれる男性は素敵だなあ…と思う。またこういう風に娘を躾できるお母様もすごいなと。まあ、余計なお世話ではあろうが・・・。
この方が未婚なのかも既婚なのかも知らない私だが。

さて最後はこの着物と帯・・・

千筋、もしくは万筋くらいの地味な江戸小紋
帯はまたこれがかなり地味な縞柄の洒落袋。
ところがこれで新年会を兼ねたパーティに行くとのこと。
地味すぎ〜♪

で・・・うちのメンバーが・・・こんな感じに。
前はこんな感じに大胆に・・・

角出し風の結びに花を添えて・・・
黒い帯なので花を添えてもあまり派手にはならない・・・
後ろはこんな感じに・・

好みというのはいかんともしがたい。
私も渋いのがものすごく好きだが私よりも二回りは下?
年齢関係なく本人のイメージとぴったり合っている。
何処までも静かで控えめで美しい。
私も静かでものすごく控えめ。。。一緒だね。(まあ・・・どなたの同意も得られないだろうが・・・笑)
お顔をお見せできないのがとっても残念ですが…
着物姿が板についているし、着なれた雰囲気を醸し出しているので逆に渋い落ち着いた着物の方が本人のイメージに合っているようだ。
会場に入ると一躍ヒロイン・・・ジュリア・ロバーツさ〜☆
楽しんでこられたと思っていますよ〜☆

皆さん、ブログに載せる事を承知頂きありがとうございます〜♪