和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

婚礼衣裳展

昨日音楽堂へ
「大名家の婚礼衣装と令嬢の銘仙展」
を見に行ってきた。



で・・いくつか気がついたことを。

まず入場料を払う受付で
「ハイカラさんの・・・」何とかという本がうずたかく置いてあった。
この本を買った人は入場無料だとか。
早く処理したい本なんだぁ〜・・なんて思いながら入場料のみ払う。

近くの御婦人の集団・・「ハイカラさん」について話していた。
「ハイカラ」というのはhigh collarの略。
昔西洋風を気取ったり、流行を追ったりすることやそういう人をちょっと揶揄して言った言い方で西洋の襟の高い洋服から来ている言葉で髪形などにも使う。
逆の言い方が「蛮カラ」ならぬ「バンカラ
そのご婦人がたは漫画の話をしていなさった。
「ハイカラさんが通る」の。
あのマンガから女袴が流行しだして今日の卒業式の袴姿となったのである。

会場内は昔の唱歌だの流行歌だのが大音量で流してあり、解説を読む時にも気が散って苛々する私のようなものは少なく、それを楽しむかの如く一緒に歌う方もいて、受け止め方は人それぞれであるとつくづく思う。

銘仙は昔懐かしく楽しんで見させてもらったし、打ち掛けや大振袖も見ごたえがありとても堪能した。残念なことは解説者がいないこと、解説者がいないなら解説したものをもっと読みやすく配置すべき(しゃがみこまないと読めない)、知ったようなことを得意げに声だかに話す人、金額にまで言及されている衣裳説明まであり少し不快。
見せるものが素晴らしいものでも、どういう趣旨で展示し見てもらうかというコンセプトが一つ間違うと随分違う印象を受けかねない。
自分の身に引き当てて勉強だなあと思う。

最後には古着を売るコーナーに行く道順まであり商売気が露骨でちょっと興ざめ。
格調高く静かにそっと鑑賞させてもらえたら有難かったなあ・・と。

沢山の衣裳が衣桁にかけてあった。
衣桁の数え方は、「一架」「二架」
打ち掛けの数え方は、「一領」「二領」、これは十二単と同じ数え方。
ついでに鎧兜は、「一具」「二具」。具足といういい方もその辺から。

帰りがけには音楽堂チケット売り場によって三月の「羽衣」講演のチケットを頂いて帰ってきた。人間国宝の方が出演。能と常磐津。こういう物は高い料金でもまず失敗はない・・はず・・・