和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

迎春~♪

皆さま、あけましておめでとうございます。

 

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今日は時々雨が降りはするものの概ね青空。

気持のよい散歩日和。

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年末年始に渡って格闘していたのが新しいHPのトップページ。

そして昨日の夜、何とか出来た。

   

       金沢の着付け教室「和装組曲」

 

どうか半年以上の構想の後、実現したものを見てやってください。

カメラマンは勿論プロ、HPのトップページを更新してくれたのもプロ。

私は外野で「ああでもない・・・・」「こうでもない・・・」といらぬことばかり口にし攪乱する。

楽しいのは本人だけで必死に作り込む方はうるさかったに違いない。

でもそんなこと気にする私ではない。

この撮影をしたのはおさらい会の日の午前中。

だからおさらい会の日は朝早くから目茶目茶忙しかった。

何とか思うような形になって良かった。

どうでしょうか?

皆さんの感想を聞きたい・・・ような、聞きたくない・・・ような・・・(笑)

そうそう、琵琶教室のページにはおさらい会の時の来場者から頂いたコメントも全部載せた。生徒さんなどで読みたい方はどうぞ。

 

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さて恒例の今年のお正月の御御籤・・・大吉だった。

大吉だったが、だが・・しかし・・

 

    「渦を巻く谷の小川の丸木橋

        渡る夕べのここちするかな」

 

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だった。

神様はいつも私を見ていて下さるような気分。どうしてわかる?

解説にこうある・・・・

 

     初めは危ない谷の小川の橋を渡るような心配事があるが

     驚き迷う事はなし。後には何もかも平和に収まる。

 

と。

本当かい? 絶対やね?

いやいや神様の仰ること、ゆめゆめ疑ってはいけない。

はい、迷わず進みますとも。いつも進む事しかできない私。

我が前にはいつも獣道のような一本道。

複雑な人生など所詮無理な単細胞。

しかし、暫し迷う事もないではない。

疑いながらでも進め、と言われた気分。

行きましょう~♪

行くと決めたら怖いものなどあろうはずも無い。

神社の周りには「凶をひいたよ」とか「大凶って本当に入っているんだ」とかいう声が聞こえた。梅の木におみくじを括り付けている方もいる。

私はどんな御神籤でも一年間家の神棚に供えておく。一年の内に私だけでなく神様まで中身を忘れてしまうのが恐いので。覚えておいてもらいます、神様にも。

 

 

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今年は七人の琵琶教室の生徒さんと、三人の体験の生徒さん、合計十人で琵琶教室はじめる予定。三人の皆さんは入会するかは分からないが、楽しんで和気藹々と日々気持ちよく過ごして行ってほしいなあ・・と思っている。

 

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来年のおさらい会には合計十人の生徒さんと演奏できたら最高の一年になる。

頑張ろう。微力ながら頑張ることしかできない故・・・(笑)

 

 

 

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散歩途中で見かけた風景。雨に濡れた石はとても美しかった。だから雨の日って好きさ。

川で見たのは多分ダイサギ。大きさで言うとチュウサギなんだけれど、チュウサギ絶滅危惧種らしき・・多分ダイサギ。毎年この時期コサギと仲良く魚を狙っているのだが今年はコサギの姿がない。

 

ついでと言っては申し訳ないが散歩途中で見た鳥たちを少し…

 

 

   

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何処に鳥さんがいるかわかるかな?

木のてっぺん。木と一体化。体が一部しか出ていないので何の鳥か不明。

目の周りが黒い線が入っている。

全体を写したかったわあ~♪

 

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アオサギ

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怪しい奴!!と思われた。

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オナガ二羽

 

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

皆さんにとって、幸多き健やかな一年でありますように。。。。。

今年も和装組曲雲龍柳をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

快挙・全員合格・・・きもの文化検定~♪

昨日、今年のきもの文化検定の合否の通知が皆さんに届いた。

なんと和装組曲の生徒さん、5・4・3・2・1級を受けた全ての方が合格した。

中でも快挙は1級合格者が出たこと。

 

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この方は以前ブログでもお伝えしたコメント名「ち~ち~」さん。

去年まで何度も1級にトライするも点数が大幅に足りず何度も涙。

「何度受けてもとても合格しそうもないのでもう諦めようかと思います。」と。

「死ぬ気で取り組んだ一年だったのに一点しか増えていなかったし・・」と。

それを聞いて

「うちへ来て一緒に勉強する?」と。

そして急遽設けた一年間のきもの文化検定一級合格対策講座(笑)

そのあたりのくだりは以下に載せている。

 

 

umryuyanagi104.hatenablog.co

 

umryuyanagi104.hatenablog.com

 

一級希望の他の2名の生徒さんと3人でスタート。
この2名の方はまだまだ勉強していなかったので一級とはどの程度の勉強をしないといけないかを体験を兼ねて。

2名の生徒さんは力不足で今年は受けなかったのだが、

私は9月ころにこの方は今年きっと合格するだろうと確信するまでになった。

勿論本人にもそういった。

「落ち着いて焦らなければ大丈夫。きっと受かる。」と。

この「ち~ち~」さん、石川県の方ではない。

福井県の方。福井でのきもの検定一級合格者は初である。

本人の嬉しさは如何ばかりか…

1か月に一回とはいえ毎回ご主人様が送り迎えをし協力してくださった。

家族の力は大きい。

「ち~ち~」さんお疲れさまでした。良かったね。

努力は裏切らない・・・

 

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頭隠してもお尻が出ているよ~・・・オナガさん

 

 

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又3級を受けた方の何人かは琵琶教室の方々。

琵琶の練習もしながらの快挙である。

本当に出来そうで出来るものではない。

口では何とでもいえるが日々の生活、本当に大変だったと思う。

皆さん、本当にお疲れさまでした。

充実したいい一年になったね。

私もとっても嬉しい。

誇らしい生徒さん達。

来年も心に目標を持ってクリアできるように互いに錬磨しようね。

 

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おさらい会終了

琵琶教室の生徒さん・・・お疲れさまでした。

関係者の方々・・・ありがとうございました。

そして何よりお忙しい中、遠路東京から駆けつけてくださった古澤史水会長ありがとうございました。

 

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生徒さんの本名が出ているのでプログラムは添付できませんがこんな風・・・
全て手作り。なるべくお金をかけずに取り組んだ何か月。夜のご苦労さん会やお昼の弁当代、プログラムなどの紙代や通信費など諸々の雑費すべて含んでこの日の費用は一人一万円でかなりおつりが来た。靴の番号札も係の方は40個作った。脱帽。よくやった。

 

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仕事を持ち、家庭を持ち、琵琶を練習し、更にこの会の準備・・・

物凄くハードなここ一か月。実際は更に続く。家族の入院、本人の病気と。

七人には七人のそれぞれのドラマがあったに違いない。

お疲れさまでした。

全員で撮った写真。

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これだけ琵琶が集まると壮観~・・・

皆さんの顔が実に凛々しい。

終わった後のお客様の反応も実に良かった。

有難い限り。

古澤会長の演奏の時、私の知っている方だけでも二人の方が涙していた。

琵琶って本当に心にしみるのよね~・・・

その方は帰り際に古澤会長に握手を求められた。

じわじわと琵琶が広まっていくといいなあ。。。。

 

 

 

実はこの日の午前中に和装組曲のHP用の写真も撮ってもらった。

これからHPのトップページを全く新しい物に替えていくつもり。

着付教室・琵琶教室 「和装組曲」が一月にお見せできる予定。

お楽しみに・・・~♪ 

 

「おさらい会」のご案内

琵琶教室を始めて、初めて生徒さんを募集したのが今年一月・・・

二月から一人二人と増え今では七人の生徒さんたちが揃った。

 

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この七人・・・・とにかくよく練習する。

毎回私が吃驚するくらいに歌い込んで弾き込んで教室に来るのだ。

普通の意識レベルを遥かに超えている。

しかも言う言葉が凄い。

 

例えば・・・

失敗しないように・・と危惧する私にこういう。

「人生一度きりしかないのに、一度も失敗しない人生を歩むなんて、そんなつまらない事はない。」とか。確かに。仰る通り。(笑)

例えば・・・

家庭を持ち職業を持ち、時間のないながらも練習に励むその方に、あまり無理をして体を壊さないようにと釘を刺す私に

「長谷川先生の所に習いに来るのに、無理せず・・という言葉はありえない。此処に来ることはある程度の無理は最初から皆さん承知のはず。こんな程度では音を上げたりする柔な人はここには一人もいない。」とコロコロ笑って切り返す。はぁ~・・・ごもっとも。

「でも夜中一時や二時の練習は老骨には辛いぞ。」と言う私に

「年を考えたら何もできない。」と。

はい、私も夜中一時や二時練習した日も有る、確かに。

 

 

 

失礼・・・失礼・・・御見それしましたというしかない。

 

女六人、男一人ながら 人呼んで「七人の武士(もののふ)」

長谷川武士団(サムライズ)だね?

 

さて、その七人の武士たちと私とで初めての長谷川門下「おさらい会」を開催する運びとなった。

今日はそのご案内。

 

         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・♪・・・

 

             「和装組曲・琵琶教室の第一回おさらい会」

 

           期日   12月15日 (日)

           時間   午後1時~3時 (開場は12時30分)

           場所   石川県能楽堂別館 2F

           入場無料

 

           ※ただし招待券が必要です。

            (招待券は和装組曲までお問い合わせください。)

         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

  場所がとても狭いので入場は30名を限度としますので入場希望者は事前に申し出て頂かないと折角来ていただいても演奏を聴くことはできません。琵琶教室を開いてから1年を待たずに開くおさらい会なので当初はお客様無しで自分たちのみでの会を考えていたのですが、「是非聞きたい」というご要望が多かったので公開することになった。

大きな場所ではないのと、音響装置がないのとで人数を制限しての開催の運びとなった。琵琶はまだ聞いたことがないとか、聞いていてもよくわからないとか、いう言葉が聞かれますので今回は私がその歌の背景などについても説明や解説を入れながら分かり易さを第一にする予定。

興味のある方はどうぞ・・・・

 

着付け教室としては「いろは会」「ゆめみ会」「きもの検定座学」など開催していたのだが、今回10月で全て一区切りついた。来年は着付け教室は少しばかり控えつつ琵琶教室に専念する覚悟をしている。といっても各種着物の着せ付けや集中して着物を習う方には対応するつもりなのでご心配なく。

来年8月30日(日)金沢市の駅前アートホールで金沢支部の琵琶演奏会が開催されるのでそれが終わるまで琵琶の生徒さんの指導に向き合うつもりである。今回「おさらい会」を聞けなくても夏の時は250人位は入れる大ホールなので聞けるはず。その時までお楽しみに。長谷川門下生「七人の武士団(サムライズ)」は皆さんが吃驚するくらいに上達する覚悟。どうか来年八月私たちの琵琶を聞きに来てね。近くなったら詳細をお知らせ・・・。

金沢に旅行を考えている方、チャンス~♪

実は私は・・・・金沢市観光課の回し者・・・・なんてねっ~♪♪♪

 

 

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最終回のゆめみ会の様子は次回にでも。。。

待っててねん。 

 

気の毒な位の小心者・・・

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琵琶を始めて丁度11年になる。

初めて琵琶の先生を訪ねたのが平成20年の10月。

翌年の4月に演奏会とのこと。

下手でもよいので・・・というより下手に違いないのだがそれでも「謡え!!」と言うので真っ青~!!!!!!!!!

 

根が小心者。

物凄く気が小さい。

針の先で突いたほどの小さな心臓に違いない。

しかし、どっこい~人には私の心臓の大きさなど分かろうはずもない。

分かってもらおうとすれには、それを阻むものが幾つかあるのだ。

面の顔の厚さ、態度のでかさ、さらに負けず嫌いの気の強さ・・・(笑)

この気の強さに関しては母がよく言っていたものだ。

「人一倍心臓が弱くて恐ろしがりな癖に、人一倍気が強い。」と。

きっと心臓の弱さを見かねて、気の強さが補おうとして人一倍健気に頑張っているのだ。

 

本当の私の心臓は

些細なことがとても気になり、オドオドして平常心を失ってしまうのだ。

自分ながら容易に想像できる。

上がりまくって何を謡っているか、何を弾いているか・・・・と。

そこでその時に一計を案じた。千回練習しよう。お百度参りならぬ千回成就を祈願。

千回も同じ曲を弾けば流石に何とかなるだろう。よし・・そうしよう。「善は急げ」ならぬ「千は急げ」(笑)

分からなくなっても千回も弾いていれば何とかなるだろう・・・と。

初舞台は「静」であった。演奏時間は約12分位。

 

 

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3~4か月の間に千回練習した。朝起きては「正」の字を書くまで練習回数し、昼の休みを利用して又「正」の字を書き、夜は寝る前に又5回・・・と言う風に。仕事が忙しくて一日15回のノルマが達成できない時は、仕事の休みの日にもっと回数を。それで足りなければ朝更に一時間早く起きよう。周りから見ればまるで気がふれたように見えたに違いない。もっとも家族に言わせれば、気がふれているのは案外いつものこと。じっと一日を何もせずに過ごすことなどそれこそ怖くてできなかった。練習している間は心静かでいられたので。

「さあ・・・どうだ!!!出来ることは皆やった!!!」

「いくら何でもこれで失敗はしないだろう。」

とそんな気持ちで演奏会に臨んではみたが、千回の甲斐もなく・・・

何を弾き何を謡ったかすら覚えていないうちに自分の演奏は終わっていた。周りからは「回数をやれば良いというもんでない。」と手厳しい意見。確かに。

落ち込む事、一週間。食事も食べれず、何も気持ちが向かわず、ただため息をつきながらこれからどうしたら良いかと思案した。しかし他に何がでできた?心臓を大きくする方法はないかとさえ真剣に考えもした。

「回数ではない。中味だ。」

今考えれば当たり前の様な事にやっと気づく。

一回の練習の中味を充実させるにはどうすればいい?

よし、次はそれを一年間考えよう。

やっと気持ちを切り替えて来年に向けて又一から出直しと相成った。

 

そんなこんなで毎年、毎回私は反省ばかりしていて一向に進歩がないのだ。

何せ毎年、新しい課題が出てくるのだ。

一つ越えれば又一つ・・・エンドレスのような道。まさに精神修養だね。

それに年と共に心臓は更に更に小さくか弱くなっていくような気がする。

ここ2~3年、テレビに出してもらったり、色々な方からのコラボのお誘いだの、古民家でのライブだの…すこーし心臓のドキドキ感は落ち着いてきたかな・・と思っていたのにやはり私って駄目ねえ。。。。久しぶりに上がってしまった。

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デーンと構えていればいいのにいつもチーチー、ハーハーとおどおどしてしまうのだ。

演奏会場の音響が最初からややこしかった。

最初はほとんどマイクが入らなかったのに、二人目は突然入ったり、入らなかったり。

三人目には「キーン」という金属音まで入る。

四人目には流石に客席から「何とかして」とクレームが入る。

五人目にはやっと係の方が来てくれて調整するも上手くいかない。

六人目の私の時には「マイクなしで行こう」となる。

「え~・・・・・・・・っ!!!!!!!!!」

この時は「壇ノ浦」を弾いたのだが、流石にこの会場の大きさでマイクなしで歌えるかが物凄くプレッシャー。不調ながらもマイクを使うと私の下手さがちょっとはマイクのせいにできるのに・・とまで不純な言い訳まで考えていたというのに。思いがけないアクシデントには本当に弱い私である。琵琶を抱えて舞台に上がる自分は会場の隅々まで声がいきわたる自信もなく・・・心の中で「は~ぁ!!!」である。勿論大きな声を出そうとすればするほど高音も低温も音がずれまくってしまった。(笑)ずれていることが分かればわかるほど直そうとして更にアップ~アップ~・・・。ついに舞台上で溺死した気という顛末。

一週間は立ち直れない…

 

演奏会の後、逃げるように帰宅したのだが、自分のふがいなさに猛省。

何があっても平常心で・・など私に関しては絵空事

大きな会場ではいつもマイクがあるし、音響さんが待機して調整してくれているので思わぬところで足元をすくわれた感。帰りの電車に乗りながら一人寂しい気持ちに襲われていた。気持ちが落ち込み、心を占めていたのは偏に自分の声量に対する錬磨が抜け落ちていたことに対する自責の念。常日頃キチンと精進していればマイクがあろうがなかろうが、こんなにオタオタしなくて良かったのだ。責むるべきはマイクに頼り切っていた何とも目出度い自分。

 

勿論声楽の先生には今でも習っているのだが、これだけでは声の上下が激しくなるのが分かった。高音と低音の巾が大きいと案外この方法が歌いやすいのだが、低い音に主がある時はやはりちょっと謡いづらい。私のこの日の壇ノ浦は何とも「高音」と「低音」の巾が激しく上下してちょっと変わった「壇ノ浦」だったという感想を漏らした先輩がいたのでそれに気づかされた。

あ~ぁ、マイクのせいにして済ませられたらどんなに幸せか。

しかし、分かったからには何もせずにこのまま見過ごすわけにはいかない。

自分の大きな致命的な不足点を見つけてしまったのだから。

 

昨夜迫りくる台風の足音を聞きながら決めた。

私、雲龍柳は10月から詩吟の先生について発声方法を一から勉強することにした。

は~ぁ、いろんなことを頑張らないと中々先に進まないのね。。。

頑張るしかない。

又、一からのスタートです。

 

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薔薇

久しぶりの更新。

書かないで過ごしていると書くのが何だかとっても億劫~♪

でも今回は書こうと思った。

お婆の気まぐれ・・・

 

この日は来年の成人式の写真の前撮りがあった。

このお客様は和装組曲のHPの創作帯を見て

「何としても成人式にはこの帯結びをして欲しい」

とうちに来てくださった方である。

 

最初の言葉が

「HPの『白薔薇』の結びを成人式に結んでほしいので着物のレンタル業者さんに一緒に行って着物を選んでほしい」と。

 

和装組曲をオープンさせた時は請われるままに何人でも受け付けていた。

多い時は朝の三時あたりからお客様を迎えていたのだが、ある時に流れ作業に嫌気がさした。で、一組か二組のお客様限定にしてその方々だけに丁寧で記念に残る着せ付けをしていこうと決めた。

だからお客様の持ち込む振袖や帯を見てからその方の雰囲気や周りの家族の意向を考えて帯結びを考えていった。それが又とても楽しかった。結婚式ですら人生で2度や3度あるご時世。成人式はたった一度きり。本当に美しく輝く若さやその方の個性がどこかにキラリと光るそんな着せ付けをしたかった。振袖を用意してくださった親御さんの意向も大切であるのは勿論である。

だから最近では成人式の日でもアタフタしないできちんとお客様と向き合えるのが嬉しかった。勿論一組や二組に限定してからは収入も決して多くはないのだが、それはちっとも構わないと自分では考えていた。寧ろ自分の年齢を考えた時、より充足感のある仕事を選びたかったのである。

 

しかし、今回の様にレンタル業者まで一緒に行ってくれと言う申し出は流石に初めて。

真っ白の薔薇を背中に結ぶとしたら何色の着物が良いか…

その親娘と共に色々見て・・・というのは予算もある・・・出来るだけコストも抑えてあげたかったので・・・決めた。

 

白い薔薇・・・やはり着物の地色は真っ青な空にしよう・・と決まった。

本人のご希望により柄のない出来るだけさっぱりした着物・・となる。

レンタル業者でセットになってついて来る小物は何となく本人の雰囲気に合わないので小物関係は全てこちらに任せてもらった。何年も前にショーをやっているので小物には事欠かない。

今回は前撮りなのでカメラマンさんが左斜め前から左の肩ごしに撮るショットで作り込んだ。勿論当日は違う角度から、多分真後ろからの帯結びとなる。

 

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初めは本人とっても緊張~♪

 

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ヘアや髪飾りは私の領分ではないので触れない。

 

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段々リラックス。

やっと笑顔もチラリ…

 

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やはりどんな方も自然に笑った顔は美しい。

 

生まれた時の色んなことから20年。

成人式を迎えられるとは夢にも考えていなかったというお母さんの感無量の声にこちらまで目頭が熱くなる。お母さんも過酷な宿命の中で生きて来られたに違いない。

皆、山あり川あり。深い谷さえも幾つもあったに違いない。

すくすくと育つ方もあるかもしれないが大抵は人生の大波小波に溺れそうになりながらの幾年月である。生まれた時からの大病を乗り越えての晴れの成人式なのだろう。

老舗料亭での前撮りとかで親娘はこのあと晴れやかに出かけられた。

大切な思い出に参加させていただき本当にありがとうございました。

これからの人生に幸あれ…と祈っています。

 

来年の本番の成人式まで私ももっとこの結びを結びこんでおきますね。

 

 

さて・・・最近読んで面白かった本・・二冊を。

先ずは琵琶教室の方向けに佐宮圭さんの「さわり」

これは随分前に一度図書館から借りて読んでいた本なのだが、今回琵琶の生徒さんから紹介された。

しかも内容をほとんど覚えていなかったのでもう一度のトライ。

鶴田錦史さんの話であるが兎に角面白い。琵琶を学んでいる方には含蓄のある言葉が一杯。例えば、洋楽の一音は単に正確な一音に過ぎぬが、琵琶の一音には宇宙がある・・・という一文など。琵琶のたった一音に魅せられたものとしては是非お勧め。

 

 

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もう一冊は高橋治さんの「星の衣」

これはブログ友のnoirさんが私のコメント欄でご紹介下さった。

コメント欄に書かれた言葉を仇や疎かにしてはならぬ・・・

直ぐに手に入れその日に一晩で読んだ。

随所に沖縄の織物やその歴史的な背景がちりばめられていて着物を勉強する人にはとってもgood。本の表紙が中味とそぐわないのが気に入らぬが、内容は面白い。

特に私の印象深い所は八重山上布の柔らかさは沖縄の人たちの食べ物にある…と言う所。それは苧麻を績(う)む時につける女性たちの「唾」が違うと。又「海晒し」という海水のオゾンを利用しての漂白行程があるのだが、新潟の「雪晒し」と絡んで昔から自然を利用して無理なく美しい織物を作った人々の知恵に今更ながら感動した。

実に興味深く面白かった。とっても勉強になった。着物を勉強する方には是非…

 

 

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和装組曲の書架に備えておきますので興味のある方はどうぞ~♪

 

では・・・またねん~♪♪♪

 

琵琶床

琵琶床という言葉を初めて知ったのは丹後の尾藤家に見学に行ったときである。尾藤家の見学は何回か書いているのだが、琵琶床の写真はここに出している。             ↓  ↓

 

           umryuyanagi104.hatenablog.com/entry/20130722/1374447283

 

 

 

本当の床の間の横に半間の琵琶専用の床の間が付いていた。

薩摩琵琶は無念の内に亡くなっていかれた方々への惻隠の情を語るものであり、戦のない時でも武士達の戦意を鼓舞したり、悔いのない日常を送るための精神性の高い趣味でもあった。

武士の家ではその保存場所として琵琶専用の床の間が設けられていたようである。

勿論勇ましい謡ばかりではなく、魑魅魍魎を謡ったり、無念や慙愧に堪えぬ謡もある。で、あるからして床の間には魔を避けるための様々な工夫が施されていた。丹後の尾藤家では琵琶床の柱は「松竹梅」の目出度い木材でその空間が飾られていた。

人は恐ろしい物には恐ろしいもので避けようとして嘗ては男性の羽裏などは凄まじい地獄絵図や竜虎の勇ましいものなどで自分の背中を魔から守っていた歴史もあった。又家紋を入れることでその代わりをしていた時代もあったようだ。

 

さてさて・・・わが琵琶教室・・・こういう風に模様替えした。

 

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新しく琵琶床を作ってみた。雰囲気だけ・・・(笑)

 

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今までここにはタンスがあった。(笑)

着せ付け用の衣装や貸し出し用の衣装が入っていたのだが移動した。

で、新たにこの空間を利用。

 

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床には緋毛氈を敷き魔除け。その上には松竹梅の帯を敷く。

琵琶の前にあるのは輪島塗の盃。お酒が入っているわけではない。

琵琶が乾燥しないように水分を・・・という配慮。

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琵琶の後ろにもたっぷり水分を朱器に備えておく。

 

年数の経った琵琶はまず割れが入ることはないのだが、新しい木材はしばらくは気を使ってあげないといけない。割れてから何を言っても始まらない。

 

 

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今まで十年間使っていた片桑の琵琶。

撥は楓。よくご奉公してくれ感謝。

 

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これは亡くなった先輩の琵琶を譲り受けたもの。

総桑。撥は黒柿。

ただ総桑でも本州の地桑を使用していて若干音は軽めである。

現在は琵琶を持っていない生徒さんが教室で使用している。

 

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今私が使っている琵琶。撥は柘植。

島桑の総桑。島桑は御蔵島という場所で生育した桑で一番いい音が出る。

まだ今は今まで使っていた琵琶の方がシックリした音が出る。新しい琵琶は何処と無しに若い音である。勿論私の腕が未熟なのでそれは今後に期待しよう。

表も裏も島桑で、表面が酸化されて黒くなっていく途中で黒い縞模様となるのが島桑の特徴。

 

そして現在日々練習しているのがこの曲

 

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来年の演奏会で弾き語り予定。

一年かけて悔いのないように謡いこんでいく。

日々死に物狂いで頑張る所存。

 

 

 

 

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六人の生徒さん方・・・・
  来年の演奏会用の各人の曲がほぼ決まったようなので

               互いに頑張るまいか~♪♪♪

 

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一年後・・・笑って演奏会を終わるために。

出来ることは全てやって一年間を過ごせるようにどうしたらよいかを各人で考えてくだされ。皆・・・大人。私はこれ以上は言わない。

 

 

 

  『琵琶は元来簡単なる構造の中に無限の妙音を含み、

     歌は能く宇宙の深遠なる道理を悟らしめ、

        飽くまで精神修養を計る一助となす』

        

         大正11年9月   錦心流の流祖・永田錦心氏の言葉

           

 

 

 

          ★ ☆~各人の健闘を祈る~☆ ★