先日、ゆめみ会で聞香会を体験してもらった。
組香で「源氏香」。
源氏香と言うのは五種類の香木を五組用意し混ぜ合わせる。
その25個の中から無作為に取り出した五個の香を聴き、その種類を当てるパズルのようなものである。25種類から5個を選び出すと全部で54通りとか。それを源氏物語の52章に一つづつ当てはめて図柄が決められている。最初の桐壷と最後の夢浮橋は除外されている。
この日の参加は十名。
一応、一つ紋の着物もしくはそれに相当する着物・・というドレスコード。
私はこの時が「源氏香」の体験としては三回目であるが皆さんは初めて。
少し緊張しながらもワクワクしているはず。
先生は志野流香道の高澤恵子先生。
私とは十年来のお付き合いである。
香木を入れてある紙は「源氏香」ならではで、紫色の和紙である。
何処までも神経が行き届いている。
この日の床の香木は「伽羅」である。
そして、この日は遠路はるばる兵庫から参加の方がいらしたのでその方を正客席に無理に座っていただいた。
色々なしきたりや作法などの説明を受けていざ・・・開始
聞き分けた五種類の違いや同じ匂いを割り当てられた紙に記号で書く。
実際香を聞いていても (香りの場合、嗅ぐと言わず「聞く」と表現する。)
さっきも今も同じに感じたり、覚えていたつもりでも五種類を聞いている間に直忘れてしまい、とてもあいまいになっていく。墨で書く時には更に迷う。
実際当てようとか言う邪念が入ると更に迷路に入り込んでしまう。(笑)
実際・・・・
こういう風に自分の手のひらで香りを溜めて聞くので非常に心もとない。
聞いた瞬間の印象がドンドン心の中で変わっていくのだ。
そして書いた紙が集められて採点されるのである。
この日の正解は「幻」
源氏香の図の一番下の左から三番目の図を参照にされたし。
この日の最高得点はこの方…
素晴らしい。
初めてなのに五種類をかぎ分けるわけなので難しい話なのだが、着物や帯にこの源氏香の図が良く使われているので何故そういう柄が作られたかを知っておいて欲しかった。一度体験すると絶対忘れないから。
この日源氏香の図柄の帯をされていた方が二人いらした。
終ったあとでみんなで少し雑談したり、分からなかったところなどを聞きあう。設えなどの説明を受けながら雅な昔を楽しんでいた。
流石に皆さん、この日は気合いを入れて着物を選ばれたようで心意気が伝わってくる。
一人一人が何故この日この着物にしたのかをお聞きしたかったのだが、その時間もなく残念でした。
私自身は源氏物語を題材にした「源氏香」なので藤色の一つ紋の無地、帯は同じく藤色の膨れ袋帯、帯の柄は源氏物語から「藤の花」としました。結婚する時に両親が二十代の私に持たせてくれたもの。父の通夜で一度着た切り。母の通夜は夏だったので絽の無地を着た。着物の巾が狭くて着づらかったので流石に太ってしまった事を認識。やはり若い時より私はとても楽をしているようだ。
この日以来、散歩の歩数を更に増やしたのは言う間でもない。
最後に・・・・・
鶯を見た。
今まで声を聞いてはいたのだが中々姿を見なかったのだが、今回は辛うじて写真に収めた。
「は?どこが鶯?」
と言われそうだが、私はぼんやりながらもウグイスだと信じている。
あは・は・は・・・・
何処にいるかすら分かり辛い・・・
これでもスマホの拡大を最大にしたのだけれど・・・
ご勘弁を~♪♪♪
さて、三月最後のゆめみ会は3月30日(土)である。
生徒さんからの要望で帯について各自講義してもらう予定。
勉強されたし。
又これはもう少し後になるのだが、琵琶の生徒さん達と「琵琶香」を企画しようと高澤先生とも話し合っていた。琵琶の演奏を混ぜて「白楽天」の漢詩を楽しみながらの香道となるはず。
漢詩の雰囲気では秋の開催となる予定。
琵琶の生徒さんにはその時に詳細をお知らせしますね。
ではでは・・・・今回はこのあたりで。。。。