和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

HPリニューアル〜♪


ついに・・・というか、
やっと・・・というか、
何とか・・・というか、

とうとう・・・というべきだろう。
我がHPのリニューアルが完成した。

仕事と、能面展と、琵琶演奏会と、研修旅行と、さらに私的な行事などの合間を縫って何とか出来上がった。
自分の気持ちが地を這うような底続きなのも相まって正直「辛うじて」の感、多々有り。

かなり灰汁があり、少し癖がある。
好き嫌いはっきり分かれる所である。
ただ此方彼方に微かに漂う重厚感〜、私的にはとても好き〜(笑)
撮影以外はロケハン含めプロデュース関係は雲龍柳が担当。
ここ何か月、キャッチコピーや衣装や構図、撮影地、テーマ等を考えていると眠れぬ日々の何か月。
それもこれで終了。下書き用の二センチ弱の厚さのMD日記が三冊たまった。
経費を掛けないでおこう、と思うとできることは自分でするしかない。

どうか見てやってください。
今回からはスマホにも対応できるようにした。
千穂ちゃん、ありがとっ。寝ずの日が続いたね。

着付け教室 「和装組曲        http://www.wasou-kumikyoku.com/


特にトップページ四枚は色々紆余曲折ある中で、自分の中では結構気に入っている。
ただパソコンの種類や画面の大きさの縦横対比などで若干左右上下欠けたりもするようだ。
私の横広のパソコンでは頗る恰好いい仕上がり。
足袋や草履の先まで映るとなおバランスいいのだが、それは各自のパソコン次第。
兎に角一件落着。

    戦い済んで日が暮れて・・・〜・・

暑い盛りから発案して何と今は雪吊りの時期である。






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           着物好きな方のために
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うちは着付け教室なので着物の説明だけはさせてもらおう。
トップページの1ページと3ページの着物について。
色は撮影時期に見せる神社の階段の石の色に合わせたものをチョイス。
遠目に無地に見える。
しかし江戸小紋

ご承知であろうが、江戸小紋は昔は武士の裃の柄であった。
各藩で「留め柄」といって藩ごとに使える柄が決められていた。
「江戸小紋三役」と言われる柄は特に格式が高いとされている。
今でも家紋を付ければ訪問着などに負けない高い格付けとして使えるのもそういう訳。
「鮫小紋」「行儀」「角通し」がこれにあたる。

更に「江戸小紋五役」というのもある。
上記の「鮫小紋」「行儀」「角通し」に「万筋」と「大小霰」を足したものを言う。

私の着ている着物が「角通し」という柄で多分今染められる中で一番細かい物であろう。
「角通し」は数ある江戸小紋の中で私が「毛万筋」と共に一番気に入っている。
しかもこの着物は普通の糸より物凄く細い「三眠蚕」糸を使用している。
蚕は五回蛹になって、そこから糸を取るのに比べてこれは三回の蛹で糸を取っている。
この何処までも糸が細く、何処までも細かい柄を染めているので多分かなりアップしても無地にしか見えないはず。
そこが実に愉快で面白い。すれ違う方の肉眼で「はっ」と気づく。
多分このような着物はこれからは二度と簡単には手に入らない。
プリントの江戸小紋が大勢を占めて、伊勢型できちんと染められた江戸小紋自体がもうほとんどないのではないか、と思うから。

因みに以前のHPの二人の女性の着ていた着物も江戸小紋である。
そのお二人の着物の染めはどちらも人間国宝の小宮氏と聞いている。
若い女性の着物に関しては二十歳の時にお母さまがチャラチャラした振袖を作る位なら、と人間国宝の江戸小紋を作られたのだとか。
そんなお母さまも凄いが、それを是ととり受け入れるお嬢様も偉い。
こういう親子は多分今ではお江戸にしか存在しないだろう。
出来そうで中々できない話である。実に胸がすくではないか。


またまた、余談であるが・・・
川端康成氏がノーベル賞を受賞された時、ストックホルムでの授賞式に夫人を同伴された。
その夫人が日本の民族衣装、着物で出席されたのだが何を着て出らるのか・・
一時話題になったらしいが、かの夫人の選ばれたのも何と「江戸小紋」。
きらびやかな訪問着でも京友禅でもない。
総絞りでもなければ、金彩銀彩の着物でもない。
地味な「江戸小紋」。
ひっそりと、でも粋で技を駆使したお江戸の伝統。
気風良く、実に小気味よい話ではないか。
大したお人である。
その時の江戸小紋は「川端菊」として、伊勢型は染められた人間国宝小宮氏の工房にきっと今でも保存されているに違いない。
着物好きの醍醐味はまさしく江戸小紋に在り、私はそう思っている。




さて、それはさておき、私の場合。
最後の最後まで迷う。
無難な若干濃いめの色にするか・・・
皺が目立つが石段の色に近い薄い色にするか・・・
秋の日の陰りを考えても濃い色の方が締まって良いに違いない。
濃い色なら着方も体型も、修正も、案外誤魔化しがきく。
しかも撮影の日は台風到来、という日。
雨も降る。風もある。
朝早くから着て、一日中その着物で移動するので、座り皺や着崩れも起こる。
アシスタントなどいるはずもなく、出先なので更衣室もなく、鏡もなく、直すのも何時もながらテキトー。(笑)
観光客など行きかう神社などでピンチ一つ使用せずに開き直りで写してもらわないといけない。
しかもモデルは純然たるお婆仕様。(笑)

当日の朝、決めた。
無難なものは誰でも選ぶ。
難しいものにしよう・・その方が面白いに違いない。

普通なら写真を直すことがお手の物のカメラマンさんでもこの細かい江戸小紋は地模様があるのでそう簡単には直せない。
「それを承知でそれを着るんかい?」
「はい、それを承知でこれを着た!」
私は実に嫌味でへそ曲がりなやな奴である。
でも、普通ではおもろうない。ほくそ笑む私。
「苦労を楽しもうよ〜♪。後は任せた。」と。(笑)
「えっ?任せるんかい?」
そう苦労を共に楽しむのではなく実に一方的に押し付けた。

でも・・・私って何てパーフェクトに着るの?!
天才だね・・・なんて言いながらその日はモデルをこなしたよ。
ついでといっては失礼千万だが、カメラマンさんも頗る天才だね。
実に美しく手直しなしに撮ってくださった。ありがとう。
どんな時にも片手落ちはいけない。褒め合おう〜。それが武士の情けというものだ。(笑)




誰も褒めてくれない時こそ、自分で褒め千切ろう。
誰も拍手してくれない時こそ、自分で痛い位に手を叩こう。
自分の一番のフアン(不安ではないぞ!!)は、自分であるからして。

しかしながら、衣装の力というのは人知の及ばぬ所にある。
やっぱり着物って素敵〜♪♪♪ (笑)

果てしなくおバカなブログにお付き合いくださりあんやとっ〜☆☆☆
すこーし、テンション取り戻して来た予感〜♪
HP、産みの苦しみだったのかもしれない。

「ニッ!!」と笑う私。
「不細工な顔で笑うな!!」
と言われそうだが・・
なあに、構うものか〜。
笑う顔が一番美しいはず。
「きゃあ〜・・・!!!」