大した事など何もしていないのに、
何かとても仕事しているかのように疲れる・・・・(笑)
年のせい?
年のせいに出来たらどんなに楽だろう。。。
きっと近頃の天候のせいに違いない。
うん、そうに違いない。
天気のせいにしておこう(笑)
職場の玄関には瑠璃玉アザミ。
七月の勉強会「ゆめみ会」の為のしつらえ。
能面のパネルを外し、お気に入りの「夕立」のパネルを。
デジカメがどうも疲労骨折の模様〜・・・
フラッシュを消す動作が固まっていて作動しない。
で、真正面から撮るとガラスに反射していけないので、斜めから・・・
分かりづらいのは百も承知〜(笑)
貧乏所帯なので新しいデジカメが買えない、暫しご容赦を。
雰囲気だけでも飛んでいけ〜・・・と。
まさにこの夕立のような土砂降りの天気の中の勉強会。
今回の「ゆめみ会」
敢えてちょっと辛口にしてみる。
まずはこの方・・・
着物は縮の浴衣
縮というのは緯糸(よこいと)に強い撚り糸をかけて織りあげ、その後精錬したり、撚り糸の糊を取ったりして皺を寄らせたもの。
色々な素材のものがあるが、この方のは緯糸は麻。
ただ経糸が麻であるか、木綿であるかはちょっと不明〜。
盛夏用としてのものなので襦袢を着ても雨の日七月頭では素材感はかなり早い雰囲気がある。
それなら寧ろ木綿の浴衣の方が良かったのではなかろうか。
袖口の麻の縮み方・・・にこの帯や帯締め、少し違和感がある。あくまで「少し・・」であるが。
この着物をチョイスするなら帯は麻か綿がいいのではないだろうか。
できれば帯締めをしない八寸あたりがなおよい。
帯締めの位置も低すぎる。
もう少し踏み込んだ物言いをすれば、こんな締め方をする位なら帯締めなどいらない。
あった方が断然いい・・ないと困る・・という締め方でないと意味がないのだ。
麻の着物にするならするで襦袢も麻にする。
少なくても半襟は麻の半襟にしよう。
見ているとなんとなくチグハグに見えるから。
次はこの方、絽の無地の着物。
中々全体的にしっくりとしている。
特に昔の帯の椿の鮮やかな赤を上からくすんだ色をかけて今の年齢でも違和感のない色に変えている。
そういう心配りは大したものである。
帯締めもドンピシャリ。
日に日に上手な合わせ方になっている。
何も言う事はない。
そしてこの方、夏大島。
帯板が見えるような気がするが、多分色味的に帯の裏地が出ているのだろう。
でも帯板や伊達締めが見えているような印象を与える。
少し汚い見え方になっているので、綺麗に二重を一致させるか、もしくは
ずらして巻くならずれていることが美しいと感じる巻き方に見える工夫が必要である。
この雰囲気からでは松葉仕立ての名古屋の博多帯。
帯と帯締めがちょっとそぐわない。
帯を生かすなら紺か白一色の帯締めが良い。
帯締めを生かすなら帯締めが生きる帯の色を選ばれたし。
どちらかを生かす合わせ方を再考すべき。
また、この方。
しじら織の浴衣。
縮が緯糸に撚りをかけて織るのに比べ、「しじら」は経糸(たていと)に撚りをかけて織られる。
洋服でいうと「サッカー」の生地に似ている。
この素材は木綿。
この方も縮の方と同様、着物と帯の素材感が少し・・あくまで少し・・違和感。
しかし、それよりも帯の巻き方がいけない。
上の部分が締まっていて下が広がる帯の締め方をしている。
多分帯を締める時の帯の持つ手が違う。
帯の上を持つのではなく、帯の下部分、輪を持たないといけない。
これでは慣れない方が一生懸命帯を締めて巻いた感があり。
着る時の余裕が見え隠れする着方を会得されたし。でないと年齢的にちょっといただけない。
又腰が少し曲がって見えるのでお婆さんっぽい雰囲気となる。
一考されたし。
最後にこの方。
土砂降りの日だったので化繊の着物を選ばれた。
帯や小物のチョイスも中々良い。
ただいつもこの方は扇子の位置が少し中心に寄っている。
もう少し脇にされた方が落ち着いて見えないか・・もう少し・・というのは2〜3センチのレベル。
私自身物凄く厳し過ぎると思うが、この方はもう既に他の方とステージが違っているので敢えてここは容赦なく。
この方に扇子の位置の注意は既に何度かしているのだが、中々直らない。
自分で肝に銘じないと中々収まりが良い位置を見つけられないのだろうと、今回書かなくてよいレベルなのだが敢えて書いた。
一年間「いろは会」更に一年間「ゆめみ会」で知識やコーディネートを勉強されてきた方々
もう残すところは後二回である。
どの方もよく頑張られたと思う。
特に私のハッキリと容赦しない口調の強さに少しもたじろぎもせず・・・(笑)
そう、それくらいの負けん気と、ものともしないしたたかさがないと何事も手に入らない。
ただこの日の天候が多分皆さんの集中力といつもの吟味力をそいだのではないかと見た。
少し手抜きであったり、適当ににまとめられた感有。
「この土砂降りの日だから、着物を着るだけで良し」と勝手に自己弁護、自己容認したのではないか、と推察。
当たらずとも遠からずであろう。
こういう日こそ、吟味されたし。
そこが力の分かれ目〜、いつか分かる日も来よう〜♪
それでも一年間、よく頑張られたと感心する。
一年を通して着物、帯、小物吟味しながら工夫されているのが手に取るように分かったのも事実である。
最近では一か月に一度のペースなのでともすると着方や帯の結び方がおざなりになっていることがあってもよさそうだが結構ぎりぎりで踏ん張られている。
養成コースの方々なら私は更に容赦しないのだが、一般の方としてはあと二回で終了〜として良いと思う。
頑張ろうね。あと二回。
そして最後の日、九月九日重陽の節句には老舗料亭でお食事、&勉強仕上げ。
ともすると着物を着ているだけで「凄い〜♪」と言われる時代である。
そんなところで満足しない人たちであってほしい。
単に着ているだけではなく、自分の雰囲気をなるべく生かせる着方をし、ステップアップした着物姿を目指さないと勉強した意味がない。
九月九日にはどんな着物と帯、小物で髪型はどうするか…自分らしく、少しでも美しく、雰囲気よく着られるように今から作戦・・・・頑張ってな…・・・(笑)
九月九日にはこの方々の全身写真をできるだけアップしたいと思うのでブログ友の皆さん、どうか楽しみに。。。
(プレッシャーに負けない強い気持ちで・・ね。寧ろプレッシャーを楽しんでちょ・・・♪)
生徒さんをいい気持にするのは簡単である。
ほめちぎればいいだけだから。
それを望んで来る生徒さんもいるだろう。
でもそれなら他の教室やカルチャーセンターに行けばよい。
山ほど褒めてくれるだろう。
「褒められると伸びるタイプ・・・」
最近では自分でこういう生徒さんが多い。
本当にそうだろうか。
褒められると気持ちいいし、確かに励みにはなる。
しかし達成感は多分ない。
自分で本当によく頑張ったな…と思えるように自分で小さな目標設定しながらやっていく楽しさを覚えたら、案外人の言葉に左右されないものである。
あと二回・・・
どんな自分に見られたいか・・・
何よりどんな自分でありたいのか・・・
そもそもどんな自分を目指したいのか・・・
目指したい自分になるためにまずはどうするか・・・
まだ二か月ある。
心から健闘を祈る〜♪