和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

手縫いで縫う「浴衣」講習会最終回

長かった・・・いや、短かったかあ〜・・・
何とか完成。
先生は12回あたりを想定して指導していてくださったのだが、私たちは何とか10回をめどにしたかった。最後はまさに駆け込み〜dash〜☆

この最後の日は両方の袖付け、閂(かんぬき)止め6ケ所、仕上げ、押し・・と続いた。
両方の袖付けは縫う所は少ないのだが、返し針が随所にあり案外神経を使った。特に袖付け止まりはドアノブなどにひっかけやすいのでしっかりと閂止めを。勿論身八つ口も。
各自必死。この日で仕上がらないと一人残されるのも避けたいしね。

そしてこの日のハイライトは、なんといっても検針器(笑)
浴衣の講習会初回よりこの検針器なるものを見たかった。
どんな重装備の器械かと興味津々。


こんなスマート&コンパクト。
「えっ?」
こんな小さくてわかるの?
昔はかなり大きかったようだが現在はこのレベル、だがかなりの精度の優れもの。
ではでは・・・実際に検針器にかけてみましょう。


全員無事通過、ほっ。

最後の仕上げをしてくださる先生の仕事着と私の綿縮みが同色。
男物とここまで一緒?
「ちょっと地味臭かったかあ・・」

綺麗にたたんで白い段ボールに挟んで座布団の下に置き「押し」をする。


昔、母がお客様の着物を私の布団の下で押しをしていたことを思い出す。
体重があまりに重いと強すぎる押しになり、軽すぎると押しがうまくつかない。
中学生くらいの私の体重が丁度良かったのだろう。

ただ私は寝相が悪くて、押しの大役を担う夜は物凄く緊張した記憶がある。
勿論そんな心配も寝入ってしまえば後は知らぬ。
今ではみなベットなのでそんなことをしている人はいない。
一体何時の大昔の話?へへっ、年寄りの繰り言さ。(笑)

順次仕上げし、たたんで押しをする。


写真を写そうとしたら既に風呂敷の中〜、皆さん実に用意周到。素敵。



さてさて・・・今回浴衣の講習会はこの先生ご夫妻でした。


今西先生、長い間本当に楽しゅうございました。
ありがとうございます。
大きな閂止めでびっくりさせてごめんね。


7月入って浴衣時期にみんなでどういう風になったか一度着てみますね。
どんな帯と合わせるのかもさることながら、
はたしてサイズが合っているのかどうなのか…きっと物凄く素敵に似合うに違いない。
(かすかにそれとはなしにかけるプレッシャー・・・へへっ)


まずは皆さん、お疲れさまでした。
そして毎回浴衣の講習会過程を、好むと好まざるにかかわらず読まされたブログ友の皆さん、本当にお付き合いくださりありがとうございました。
これにて無事終了。パチパチパチ〜と拍手・・ちょいとまばらだけれど・・・(笑)




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能面の進捗状況〜☆
これも皆さん、好むと好まざるにかかわらず見てくだされ。

前回はここまで・・


今回は・・・ここから。
こんなに大切にしております私、というアピール。(笑)
本当はもっと大切にしなさいと先輩諸氏からアドバイスを受けたばかり。
乾燥すると木は固くなり削りにくくなるので三重にも四重にもポリ袋で包み厳重に乾燥対策。


今回は「ノギス」を使用。
男性は生涯に何度も使うかもしれないが私はこの時が触った初めての時。
「ノギス」ってそもそも何? の私。
ノギスは日本語かと思いきや、何とオランダ語
発明者のポルトガルの数学者Pedro Nunesのラテン名の転訛。noniusから。
主尺と副尺とにある嘴(はし)で物を挟んだり物の内側にあてたりして長さや厚み穴の直径を測る。(広辞苑より)
どんなものか・・


こんなもの。
どう使うかも知らぬ。そこからやおら始まる私のノギス人生。
なんとも子供のように開いたり、閉じたり、滑らせたり…とネジで遊んでみた。

で今回はこれを使って能面の目と目の間や唇の幅など顔の表情を測定して目安を付けるため。


それが済んだら削り始める。


流石に3時間も削ればなんとなく、なんとなく、人の顔っぽくない? 
「お〜・・・っ、できてきた、できてきた」と一人悦に入る私。
「何言ってる? 今始まったばかりだよ。」と先輩の言。
「あ〜ぁ、私の喜びを壊さないで。
来年の今頃はもう挫折してこの場所にいないかもしれないのだから、ひと時の感動に浸らせて。」
「どうぞ・・心行くまで・・」と先輩呆れ顔。
こいつにはもう触らんとこう、と思っていたに違いない。見放された感。
お構いなしに私は歌をくちづさむ。
「どうぞ・・・ぉ、このまま〜♪、どうぞ・・ぉ〜、このまま・・・♪〜」
最近ボイトレで先生に褒められてちょっといい気になっている。
「すこ〜し、ましになってきたような気がする」と。
これって褒めてはいない? 勘違い?
勘違い人生、まっしぐら〜いつもの事。


それはさておき、今回はノギスに感動しまくり。
今回私の使ったこのノギスの誤差というのは5cm以下の測定で、±0.05mmとか。
どんな凄い測定機器?
それなのに、それなのに印をつける鉛筆の線のなんといい加減な事か〜・・
削っているうちに段々消えかかる鉛筆の線を測りもせず、適当に繋げて削り続けていく私・・・

精密なのはちょっと私の大雑把な性格では無理ですねっ。
ノギスに同情したくなる。
しかしこんな世界で生きている人たち、仕事している人たち、いるのですね。凄いです。



散歩途中で見つけた。
ムクドリ・・・オス・・を枇杷と花菖蒲でサンドしちゃおう〜♪