散歩していて花屋で青々とした麦があまりにも清しくて思わず買ってしまった。
華やかな花よりもきっぱりと、すっきりと、凛々しい。
気がつけばはや弥生・・・
我が家のクリスマスローズ・・・
いつもひっそりと恥ずかしそうに下を向いて咲く。
まさに私のような花。(各人異論があろうが全て却下〜。言ったもの勝ち〜♪)
あまりにひっそりと静かに咲く様に切り花に出来なかった。
透明の季節寂しくかがやきて地べたに咲く花枝に咲く花
(岡部桂一郎)
鳴き交わす声聴きをれば雀らの一つ一つが別のこと言ふ
(明石海人)
この雀たち・・見ていて面白かった。
向って右の雀、突然振り返る・・
向って左の雀、少しづつ距離を縮めていたのに、思わずびっくり後ろに退く・・
と、見えた。右はメス、左はオスに違いない。
勿論カメラ越しの勝手な想像。
冬の山あたたかくして啼きうつる小鳥の群れに糧はあるらし
(鹿児島寿蔵)
上からヒヨドリ、ムクドリ、セグロセキレイ、キビタキ、・・・・・・(多分・・)
※ ここでTpongさんこと、髭さんから赤ペン添削がはいる・・・
キビタキではなくて「ジョウビタキ」とのこと。ありがとうございます。
夕立の雲間の日陰晴れそめて山のこなたをわたる白鷺
(藤原定家)
いづこにも貧しき路がよこたわり神の遊びのごとく白梅
(玉城徹)
春あらし吹きさわだてるあしたより蕾ほぐるる木蓮の花
(柴生田稔)
一つ鴨なけばつぎつぎ鴨鳴きて萱生(かやふ)の中のこゑしきりなる
(伊藤保)
床の間に細々とある白水仙ひと日を我と共に終へゆく
(植木正三)
私の好きな歌・・・
「どうだ!!」がない。
静かに粛々と生きる。私の理想。
毎日あたふたと気ぜわしく過ごしているのでこう言う歌はどこかほっとする。
まだまだ金沢は寒い。日陰の水仙はまだまだ咲きそうもない。
日向の花はどこかこれみよがしに咲く。そして綺麗と褒めそやされる。
だから日陰でいつも遅れて咲く花が可哀想だった。
いつもどこか日陰のものが愛おしくてならなかった。
(どこか自分を見るようだった・・・
「己を知らぬ女だ」と言われそう・・・
そう、人は皆勘違いの中で生きているのだ。)
今は違う。
日陰でも何時か咲くのだ。
必ず咲くのだ・・・絶対咲くのだ。何としても・・・咲くのだ。
ちょっと遅いだけ。それも又よし。
速さを競う必要が何処にある?
ゆっくりと好きなように好きな時に咲きなされ〜♪
寒さが少しずつぶり返しているような・・・皆さん、ご自愛くだされ。