和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

アオサギ君・・再再々〜・・・

何だか・・・殺気・・・
「何時?」・・・「さっき!!」・・・
キスゲ姐さんからは座布団全部取って行かれそうなつまらない冒頭・・すんません。



散歩の途中、なにやら感じる視線。
屋根の上を見る。
「あらぁ〜・・・」アオサギ君ではないですか?
今年も又お会いしましたね。
でもちょっと痩せた???
去年と同じアオサギかもわからぬのに勝手に決めている。

みる角度を変えれば・・そうでもないか。


去年もその前もいつも今ごろですね?お目にかかるのは。

髭爺さんのような風格でちょっと仙人の雰囲気。
駅の傍のこんな騒がしい所にようこそ〜ようこそ。
潟や湖など川の傍にいるかと思いきや、毎年毎年まるで決めごとのように来てくれる。
最近では何だか私に会いに来てくれるようでとっても嬉しい。
何処までも物事が自分中心に回っていると思っている、ド・厚かましい私。は・は・は・・・何時もの事〜。
「写真撮ったか?」「よし!!ではさらばじゃ〜!!」
と・・・言ったわけもないが・・・・本当にスッと消えてしまったよ。



花は花の良さがある。動けぬのでいつも会いたい時にこちらから会いに行ける。
でも鳥はいつもいつも会えるとは限らぬ。だから遭遇すると何だかとつても嬉しい。
遭遇しても中々写真に収められない。だから写真に収められた時はなお嬉しい。
ありがと。


さてさて・・・ここでちょっとお披露目。
ブログ友からとっても素敵なプレゼントをいただいた。
何と・・・二つ・・勿論全てお手製。
制作者はまりんかさんのご主人「まりんかパパさん」〜♪

これだけ作るのにどれだかかかったかを思うと本当に感謝です。
大きな竹に大小の穴を開けたり、なめらかに砥いで、しかも持ち手を作ったり、色を塗ったり・・と。
自然のものは本当に何処までも暖かい。



実は桜の裏面の反対側には何を隠そう〜・・・・「和装組曲」のロゴまで入れてくださった。
何だか和装組曲の宣伝で申し訳ないので今回は桜の風情の方を出した。
流石に、どこまでも控えめな私らしい。。。(笑)
はい・・自分を本当に知らない私です。


今はこんな風に・・・お洒落に飾ってみた。(笑)
自分で言うか・・・自分で言うのだ。人の言うのを待っていられない〜♪

ダリアとモンステラを添えて。
中で灯りをともせば赤や青や紫の光〜。。。
光をともせばなんとなく洋花がぴったりくるような。
夜の部の皆さん、灯りをつけてお迎えしますね。

まりんかパパさん、ありがとうございます。

竹明かりが出たところで一つだけ・・・・追加。
京都に行って来た時にちょっと珍しい町屋を覗いてきた。
(町屋は今はこの字を書くが、本当は店屋と書いて「まちや」と呼ぶらしい)
町屋のなかに「能舞台」があるというおうち。
勿論昔の物。市の文化財かなにかになっているおうち。
「冨田屋」と書いて「とんだや」と呼ぶそうである。

小さな釣瓶井戸の上には新しい青竹。年の初めに必ず新しいものと変えるとか。粛々と守っていらっしゃるのもまたいい。
奥座敷の畳の一枚を完全に硬くして能を舞えるように作ってあった。
バックの老松をどうするか?。庭の障子を開けるとそこに本物の松・・という趣向。

その写真はお見せできないのであるが、玄関近くにあったちょっと面白い家紋を見たので特別に写真を撮らせていただいた。

昔の提灯を入れる箱である。
このおうちはこの家紋が面白い。
今日はちょっとだけ最後にその話を。

八角形のなかに入っている家紋は「隅立て四つ目」という。「すみたてよつめ」と呼ぶ。
書物によっては「隅」のかわりに「角」と言う字をあてているのもある。
「目」というのは「目結」(めゆい)のことで糸を使って染めた絞り染めの事。
いわゆる鹿の子絞りの一つの目のこと。
平安時代文様として盛んに用いられた後、鎌倉時代に家紋として大流行したと言われている。

下のようなのを「隅立て一つ目」という

勿論隅を立てないで平に置くのを「平四つ目」というように呼ぶ。

4個に限らず3個も9個も12個も16個もあるようだ。
丸の中に入れるものもあれば、菱に組むものもある。陰陽もあれば比翼もある。
反りにするものもあれば捻じるのもある。糸輪の中にいれるのもあれば、蔓や剣と合わせるものもあれば、一つ引きの上に載せるものもある。
このあたりの文は養成コースなら何としても付いて来るべき内容。大した内容は「ないよ〜ぅ」(笑)「寒い?」そう、今日の金沢は相変わらず寒いのだ。

「目結い紋」は「結い」という結びあうことをもさし一族の結束を意味していると言われている。
一族の結束を示す家紋として柴田勝家の「雁金」もある。これは既に以前触れたはず。雁は群れをなして飛び、決して単独では飛ばぬところから。此処まで来たからにはもう一つ行こう・・・余所道イケイケドンドン。
「雁金屋」は尾形光琳のご実家の屋号でもある。徳川秀忠夫人や淀殿の御用達の呉服屋。高価で光琳に直接着物に書いてもらえない方々がせめて似通ったもの・・として作ったお江戸ファッション誌として「雛形本」が発達した元ともいえる。かつて一級の着物検定問題にもなった。

この「目」の家紋、私も書物では見たことはあるのだが実際に見るのは初めて。
この家の方に聞くと「京都では珍しくない」とのこと。絞りからくる紋・・・流石に京都は多いのだろう。中々北陸では見ない紋の形なので参考までに。

余談ついでにもう一つ。
中の絞り四角の話だが、絞る時に四角になるように絞るのは案外簡単とか。布を四つになるように先端を綺麗に二回畳み糸でくくる。絞った後には四角らしい丸に染め上がった鹿の子となる。ところが完全に丸に染め上げるのは物凄く熟練がいるとのこと。去年絞りの工房に見学に行った時に色々見せていただいた時の話。針の先のようなものに引っ掛けて括るのだが、今では丸く絞れる方はほとんどいない。御高齢の方が1〜2人か・・・そのうち京都でも美しい丸い鹿の子絞りを出来る方はいなくなるでしょう・・・と話されていたのが記憶に新しい。

脱線ばかり。話を戻す。
町屋や武家の家に案外その家の家紋を大きく書いた提灯を入れる箱が玄関近くに置いてある。何かの折、京都の町屋に行かれたら今でもその箱を玄関の上の方に置いてあるおうちがあったりするので気をつけて見られると案外面白い家紋がみられるのではないか・・・たしか丹後へ行った時に尾藤家でもこの提灯を入れる沢山の箱を見た記憶がある。少し話として触れた気がするのだがもう私の記憶には朧。段々危ない記憶領域。

「目」が出たついでに・・・「え〜っ?まだ続くんかい?」「はい、ブログは続くよ・・・何処までも〜♪」
「釘抜き」紋も一緒に抑えておこう。
全く同じ紋である。名前が、呼び方が違うだけ。

大工さんの仕事道具として使われる「釘抜き」がどうして家紋になったのか?
「釘抜き」の音が「九城を抜く」に通じるため武士に縁起の良い紋と好まれたためとか。
今の釘抜きではなく座金とテコからなる万力に近いものをさすことから戦いに力強くめでたいとされたためとか。
この力強い形は単純明快で武士の従僕の奴の半被の袖口の模様として人気となり、現在も踊りの奴姿に受け継がれているようだ。

「目」「釘抜き」は四角のなかに四角だが同じように丸のなかに丸の紋もある。
「蛇の目」という。長くなりすぎるのでそれは又何時の日か・・・。
かくして今日の線路は「野を超え〜山越え〜♪」でおしまい。・・・ここまで〜・・さ。
何処までも〜♪・・・続くのは又何時の日か。


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まりんかパパさんの竹明かりから一挙に提灯に飛んでしまった。すんません。

まりんかパパさん、ありがとう〜♪♪
長い時間をこの制作にかけていただいたことを感謝いたします。


一番素敵な展示の仕方、色々考えますね。

ちょっと明るく水仙と・・・

時節的にはもう木蓮か・・・


灯りをともさなくても素敵なインテリア〜☆
とっても素敵で、静かでひっそりした私&和装組曲にぴったりですよ〜☆★☆
本当にありがとうございます。(深々拝)