和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

鳥の家紋

何日か前、散歩していて撮った写真・・・

トビ・・・
(養成コースの方々は「鳶色」の色をこの機会に抑えておくべし。)



ヒヨドリ・・・

雀・・・


シジュウカラ・・・



さらにこんなカラスも・・・

羽が一部白い。ひょっとしたらペンキでもついているのかしら・・と思うがどうも違う。羽の一部が白くなっている。


何時だったかTpongさんのブログで見たことがある。白いカラスもいるとか・・

最近鳥に入れ込んでいるのでこの辺で着物の知識も少し披露しないと、と。
和装組曲が鳥撮組曲になってしまう。
で・・今日は「鳥の家紋」について。


          ・・・・・・・・・鳩の家紋・・・・・・・・・・・


鳥の家紋、といっても「鳳凰」などの空想上のものは別として実在のもの、といえば「雀」「雁」「鶴」「千鳥」「鳩」・・そうそう「鷹」もある。
雀や雁は以前ちょっと触れているので、今日はそのなかでも「鳩」の家紋について触れようと思う。

鳩は現在では平和の象徴にされていて真っ白い鳩を空に放つ光景を見られたことがあるのではないか。
又神社や寺の境内で餌をついばむ姿はのどかでほのぼのした風景でもある。
かつて那須与一が扇の的を射る時に思わず心で祈ったのが「八幡大菩薩」の御加護であったのだが、その八幡大菩薩こそが武神。弓矢の神。
その八幡大菩薩の使いが鳩であった。平安時代以降、軍旗にあしらわれ戦いの守り神とされていた。伝書鳩として通信文を脚につけ、運ぶ訓練もされていたのも周知のごとくである。

家紋が鳩・・というとどこかインパクトに欠けるのだが、戦いに勝つための守り神、武運を祈る家紋となればちょっと違う。(笑)
又、鳩の紋は「やどり木」と組み合わされることもある。「やどり木」は魔よけ、厄除けの木とされていたらしい。

一般的な鳩の家紋

「寓生に鳩」の家紋
   寓生は「ほや」と呼び「やどり木」のこと



「寓生に鳩」のこの家紋は平敦盛を打ち取りのちに出家したあの熊谷直実一乗谷の合戦で使っていたと言われる家紋。

生徒さんやお客さんで家紋の付いた着物をよく見るのだが、鳩の家紋は未だかつて見たことがない。石川には多分少ないのだろう。


このほかに「親子鳩」や「抱き寓生に向かい鳩」など・・・

    


これらの家紋は手持ちの着物にない・・さりとてお絵かき帳で書けそうもない。
で、参考文献にしている書物の家紋を写真に撮らせてもらった。
(家紋の参考文献に関してはプロフィールの所に3冊載せているので興味のある方は見られたし。)



今から既に5〜6年前になるだろう・・か。
帯結びで鳩が結べないか、取り組んだ時がある。
そしてできあがったのが・・・これ・・・

「翔」・・はばたく・・と命名して石川県立音楽堂で展示させていただいた。
勿論、前方からの写真も添付したように帯締めすら使っていない。
振袖の飾り結びをする時の三重仮紐1本と幾つかの輪ゴムを使って結んでいるだけである。
それ以外の腰ひも、道具類など一切使用してはいない。言うまでもなく針や糸やホチキスなど帯を痛めるものは一切使用していない。
しっかりと背中に固定されたさまに、撮影禁止にもかかわらず秘かに下部など携帯で何度も撮影していくその筋の方々がおられたが
5〜6年経過しているにかかわらずまだいまだ見ていない。
実は直ぐに真似をされると秘かに心配していたのだが。。。。。(笑)



トビの写真をとれた嬉しさに思わず昔の写真まで出してしまった。許されたし・・・