和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

十二単着せつけ講習 ・ その一

先週土曜日、第一回目の「十二単の着せつけ講習会」。

講師は衣紋道高倉流京都道場会頭 熊谷宝子さま。

穏やかな話振りで静かに粛々とはじめられた十二単

準備の仕方・・・

座り方、立ち方、装束の置き方、持ち方、畳み方、・・・



そういうことを一つ一つ丁寧に五本の指の使い方までも実演されながら、衣紋者としての立ち居振る舞い方を講義頂いた。特に装束の扱い方の心構えなどは正に目から鱗。確かに・・・確かに・・・という思いで拝聴。

五回ある授業内容の中でも今回のメーンは「長袴」。
袴の付け方の中でも「御所結び」を習得。
これがまた見ていると簡単なのだが、やってみると案外難しい。

モデルは教室の生徒さんだが、ここで注目。
この方が身につけたのが「緋」色の袴。
袴の色や形態は時代とともに変遷しているのだが、現代の皇室では「緋」色の袴は既婚女性のものと決まっている。
未婚女性が身につけられるのは「濃色」もしくは「濃紫」と書いて「こき」という。正しくは未婚女性が結婚し第一子を産むまではこの色とのこと。
雅子さま紀子さまが結婚の儀の折にはこの色をお召であった。

ちなみにどんな色か・・というと


この時やんごとなき「お方」さまのモデルとなっている方の袴の色・・
この色こそが「濃色」「濃紫」・・いわゆる「こき」。
ちなみにこの姿に順次重ね着していき
座っていただくと袴の出具合は・・


これは去年の十二単の時の写真。

今年はこうなった。
まるでお雛様のよう〜

今回は「表着」までで「唐衣」と「裳」はつけなかった。
あくまで「長袴」が主だったため。
この日用意されていた「唐衣」はこんな文様

地模様が「亀甲花菱」その上に大きく「向い蝶円文」の二倍織物(ふたえおりもの)。
「唐衣」はその時代その時代の技と粋を集めたもので織られているので豪華絢爛。
これに関しては四回目の講座で詳しく…。

雅な十二単の第1回目の講習でした。
第2回目は5月11日(土)の午後です。
今回仕事などの関係で受講できなかった方、遠慮せずに申し出なされ〜♪
皆様お疲れ様でした。



   【御礼】

最後になりましたが、この講習の為わざわざ京都から御自らお越しいただきました衣紋道高倉流京都道場会頭 熊谷宝子様、そして松山先生、この場をお借りいたしまして心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
第2回目も楽しみにお待ち申し上げております。

どうぞよろしくお願いいたします。