和装組曲♪

・・着付け教室、琵琶演奏、能面制作などに勤しむ日々のあれこれをグダグダと綴ります・・

「受講生の声」  〜デンマーク・コペンハーゲン〜

以前HPに載せさせていただいたSさんから今日、新しい写真が届いた。

以前HPで掲載させていただいたのがこれ・・・
パーティもお開きになった夜中にホテルで撮影したものらしい。
全く着崩れもしていない。
それほど美しい着姿だった。



もともとはこの方、着物大嫌いの方だった。本人の言葉を借りれば・・

 
   着物=苦しい!着崩れる!全く似合わない!の三拍子 揃った苦い記憶。

とか。
ところが御主人の仕事の関係でフランス、ニースで学会&パーティー。
主催者側からの要請でどうしても着物でないといけない状況となる。
日本からはたった二組の御夫婦。
この方はわが和装組曲に・・・。
「何とか着れるようにしてください!!」と。
二週間余りしかない。
「任せなさい!!」と。

見事五回のお稽古で自分で着られるようにまでなった。
ご本人も大学の先生なので頑張りは半端ではない。
本人、ものすごい気迫&努力。
なにせ・・外国。自分で着る以外ない。
着物一式はお母様の物から二人でチョイス。
場所もフランス、ニースということもありコテコテの着物はやめようと。。。
着物はワカメで染めた能州紬。
それとシックな黒地の袋帯
シンプルに・・・どこまでもシンプルに・・・
でも素材の良いもの・・糸の染色の美しいもの・・・ニースの海に映えるもの・・・を第一に。

日本を立つ日に階段から落ち肩の亜脱臼というアクシデントにもみまわれる。。
でもここまできたら着るしかないと決死の覚悟(そないな大げさでもないか・・)

結果は・・・素晴らしい反響。
ホテル前のニースの海岸でさぞ映えたことであったろう。
夜中の二時近くまでダンスをしたらしいが全く着崩れせずとっても自分でも信じられないくらいに満足したとのこと。
イギリスやフランスの雑誌社や新聞社の方々に絶賛されたようで
その日のベストドレッサー賞は彼女だと何人もの記者の方から言ってもらえたと感激していた。
次の日の朝、Tシャツにジーンズ姿の彼女ではあったが皆さん覚えていたらしく席をたって「昨日のあなたは素晴らしかった」と。
勿論彼女も嬉しかっただろうが御主人の喜びようはすごかったらしい。
「お母さんの着物でなく、日本に帰ったら自分の好きな着物を買えばよい」と。


     今は着物が好きですか?と尋ねられたら
     『はい、大好きです!!』と即答できる私がいます。

とのこと。


それが丁度二年前のこと。
ところが・・・去年・・・
またまた今度はデンマークコペンハーゲン
またもや学会。
今度はドレスで・・・と思う彼女
なにせ飛行時間も長い。
どうしても着物でないといけない状況下でもない。
荷物もちゃんと届くか心配。
ところが・・・ご主人からドレスより着物をといわれる。

前回、シンデレラのようにスタンディングオペーション
しかもパーティーの時に次々とダンスの相手・・と列をつく男性陣。
御主人気を良くして今回も・・・と。
本人、一年全く着物を来ていない。
「忘れた〜!!」と電話がかかる。

でも一回か二回のお稽古で綺麗に着られるようになった。
一度やっているのでその辺は早い。

で・・・今回の写真・・・ホテル会場のお庭で。


今回は藤色をチョイス。本人の希望。好きな色らしい。
今回は随分気軽なパーティなので・・・前回より気楽なものをと。


そんな話を聞いていたので小さなパーティーかとおもいきや・・・・
今日届いた写真に驚く。
ものすごく凄い。
私の想像を超えていた。
で・・・グランドパーティーの香りを皆さまにもおすそ分け・・・



西洋のパーティー・・・色々あるだろうが・・・
う〜〜〜・・・・・ん!! 何だかわからないけど凄そう〜
この日の料理は世界最高峰のシェフと認められた方のお料理とか。。
どんな味なんでしょうか〜。


ちなみに帰国して彼女・・・
「桜か何かの柄の着物買おうかなあ…」と。

「買わんでええわ。お母さんの着物で十分や。まずは一枚ずつ着せてもらうことからやね・・」
と私。

人の好みは変わるのだ。
慌てる必要はないのだ。

本当に惚れ込んだものが一枚あれば・・・それでいい。
心底惚れ込んだ一枚さえあれば・・・・